熊野古道の旅、中辺路をちょろっと。−26、湯の峰温泉、壺湯に入る。

湯の峰温泉、壺湯に入る。

飯を食った。昼飯やから、まだ午後がある。
レンタカーを返して旅を終わってしまうにはまだ早い。
では、湯の峰温泉に行ってみよう。
昨日、山から降りた時に通ったところだ。平安時代から続く湯治場ということで
気になってた。小雨のなか、駐車場に到着。山中の湯治場なんで、道路が狭いし、
各施設に駐車場があるわけではないんで、共通の大駐車場に入れるということ
らしい。
それにしても、コロナのせいかお客が少ない。車が2台ほど来てるだけだ。
湯治場を行き交う人はあんまり見かけない。

とりあえず、ここのメインの見どころらしい壺湯のとこに行ってみる。

道端に受付みたいな事務所があるんで、そこで聞いてみる。
なんと、「今なら誰もおらへん」と言うお言葉。いつもなら、何人も並んでるそうな。
見るだけのつもりが、入ってしまう。
有料だ。400円。
それやったらタオルが要るんとちゃうやろか? 近くのお店に買いにいく。
これも400円くらい?
準備が整って、いざ壺湯へ。
川のそばにある小さな小屋を目指す。

迷ってたら、向かいの事務所から、「下に降りろ」と合図が飛ぶ。
なるほど、川のすぐ上に小屋があった。

小さな木の小屋。入り口に番号札をかけて、中に人が居る合図とする。

板葺きのというよりは、板囲いの、雅なというよりは、ちと古ぼけた小屋の中は
ランタンの灯火が奥ゆかしい雰囲気をつくろうとしている。

岩を積み重ねた湯場というよりは、すり減ってまろやかになって肌にはやさしい
洗い場ができている。
平安時代からと言うてもそのままではない。何度も再構築されてきたんやと思う。
湯壺にはまらんよう気をつけながら服を脱ぐ。
おっと、時間制限があった。15分? 20分? 時間内にすませるようにときちんと
釘を刺されてた。あんまりグズグズはしてられん。
湯船は決して大きくはない。えらく熱そうだ。

恐る恐る触ってみたら、とても入れない。人が入る温度ではない。
どうなんねん? と思って見たら、注意書きがあって、水道水でうめるようだ。
さっそく蛇口をひねる。

しかし、この日の1番やったのか、熱すぎてなかなか入れる温度にならへん。
時間がどんどん経っていく。
焦ってくる。
残り5分くらいでやっと入れる温度になった。
残り時間が少ない。焦って入る。効能どころではない。
かけ湯はしたけど、体を洗うという雰囲気でもない。
チャッチャとつかって、チャッチャと出る。
服を来て、外にでたら、次のグループが待ってはった。
せわしないなあ。
でもまあ、コロナで客が居いへんので、経験できたことでもある。
運が良かった。

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ありがとうございました。