小雨の中、茅家埠の中を通る上香古道を歩いていると、興趣は尽きない。
風景の作り方も好いが、植生にも気を配っているようで、その結果、ビオトープが
実現できているという。
一方の西湖本体では、張芸謀がプロデュースした水上ショーの案内看板があちこち
にかかっているので、違いがよけい際立ってしまう。
こういう超観光出し物があるところの脇に、ひっそりと、興趣尽きないところがある
のは、なかなか好いものだ。
特にこの茅葺の東屋に、ススキを配したとりあわせは実に気に入った。
我々は、多分、出口から入り口に向かって逆行したのだろうけど、
入り口近くくると、自然とはいいながらも、橋や楼閣、民家風の建物など、
古い時代のものをどこからか集めてここに再構築していて、あらたな景色を作っている。
これはこれで、不自然でないこともないが、他の観光地のみえみえの作りものの
観光建築にくらべたらはるかに風情があっていいものだ。
時間があったらこういうところをゆっくりと巡ってみたいものだ。
茶を飲んだり、写生をしたりして時間を過ごせたらもっといい。