中国、廬山&安徽、文房四宝の旅−01、始めに。

旅で驚いた事。

細かい旅の出来事はブログでおいおい見て頂くとして、今回びっくりしたことを一言で
言うと、「笑顔で接客」。中国では一番ありえないと思っていただけにとても驚いた。
気がついたのは高速道路の料金所、中国の人はETCをあんまり使わへん。それより、
料金所でもスマホをかざしていけるとこがあるんで驚いた。とてもスマホの国だ。
スマホがだめなときは現金をはらう。みてるととても素晴らしい笑顔を応対してはる。
その地方だけかもしれんけど、どこの料金所でもそうだ。見ていてとても気持ちが良い。
聞いてみると、そういう運動を始めたようだ。
それで気がついてよく見てると、ちょっとした高級そうなお店ではやはり笑顔の応対を
やってる。所々に「笑顔で接客」みたいなスローガンが貼ってある。
なるほどそこに気がついたか? 笑顔って本心かどうかに関係なくまわりが気分良く
なる。最初は硬くてもつづけてるうちに自然になる。笑顔をされて怒る人は居いへん
もんだ。
それが武器になると十何億の民のパワーは端倪すべからざるものになりそう。
昔はお金を払うとむっつりしたかおでお釣りを投げて寄越すなんて当たり前やった。
やればすぐにできてしまう国。一夜見ざれば刮目して見るべし。
すごいもんだ。

旅の目的。

さて、此の度は中国で古くから育まれていた、中国文化の魅力の基本と言える文房四宝を
探る旅をしたいと思い立った。基本は安徽省の古鎮と硯、墨、筆の工房を尋ねる。
これだけでは寂しいんで、近場の観光名所をうろつこうとも思う。安徽省の隣は
江西省で廬山や景徳鎮がある。どっちも行ったことがあるけど既に10年ほど前の
話だ。陶磁器は大好きやけど近頃の中国バブルでえらい値段が高騰してなんとなく
おもろなさそうだ。調べてみたら廬山の近くに、書画の達人である八大山人の
記念館がある。絶景と美術鑑賞、文房四宝と古村、古鎮の古い文化や暮らしを
尋ねる。もっともらしい形になってきた。

月亮湾

大凡のスケジュール。

1日目 関空ー上海浦東空港 浦東空港ー虹橋駅ー新幹線ー南昌駅
2日目 八大山人記念館ー廬山へ。仙人洞や錦繍谷など見学、運が良ければ夕日を鑑賞。
3日目 運が良ければ朝日を鑑賞。李白の瀧を見学。午後、安徽省婺源李坑古村見学して屯渓へ。
4日目 歙県許村、歙県硯の作家工房見学、徽州古城(闘山街、許国石坊)、
黟県南屏村、関麓村見学、その後屯渓へ戻る。
5日目 績渓上荘景区(古建築群)、墨の作家工房見学、胡開文記念館、
屯渓楊文筆荘(筆の作家)見学、屯渓泊。
6日目 屯渓から杭州へ。西湖見学。杭州泊。
7日目 杭州ー長距離バスー上海浦東空港 浦東空港ー関空。
楽なようで結構混み合ってる。安徽省の古鎮でも世界遺産のとこはえらい人混みやし
観光化されすぎてるんで避けんとあかんし、こんだけ決めるのに結構時間がかかった。
それでも大体こういう感じで7日間の旅、絵や篆刻の仲間を中心に7人の旅だ。
車のチャーターも問題なし、宿の手配もガイドさんの手配も問題なし。
気楽に行こう。

月亮湾

文房四宝って。

文房四宝というのは、簡単に言えば書画の道具である。
四宝というだけに基本は硯、墨、筆、紙の4つ、これに付随していろんな道具がくっつく。
このどれもが安徽省で古くから営まれているというんやからすごいものだ。
硯は広東省の端渓というのが有名やけど、安徽省には歙州硯がある。硯って話に
なると本など読んでも磨るというより彫刻的な価値や骨董的な価値の話になって
しまうんで本来の値打ちがわからへん。硯作家はどう考えてるんやろか知りたいとこだ。
墨も難しい。松煙墨と油煙墨の違い。色の濃さとは。膠の問題。古墨がええって?
いろんな疑問があるけど答えて貰えるんやろか?手作り体験なんてのを売りにしてる
とこは堪忍してもらう。
筆はよく使う人間からしたら消耗品という感覚がある。ええ筆はとても高い。
そこそこで安い方がええ。中国ではある程度安い。そういう先入観が覆るのか?
紙は今回はパスする。紙の製法を知ったら選ぶときの参考になるかもしれんけど
それは先の長いはなしだ。水墨画を描くかぎりはとりあえず中国の生宣紙を使うしか
ない。杭州に寄るんでそこの専門店に買いに行こう。
これ以外に篆刻石がある。これも安徽省周辺に有名な鶏血石の産地や青田石の
産地がある。これはなんとかスケジュールに入れたいと頑張ってみた。
しかし、鶏血石は今や宝石並みの貴重品らしい。わしらが買えるはずもない値段に
なってしまってる。青田石は方角が違いすぎる。残念ながら諦めよう。

ところで航空券の話。

いつも海外旅行に行く前に悩むのが航空券の事だ。やっぱりできるだけ安いのがええ。
しかも便利なのがええ。直行便がええ。乗り継ぎの心配もある。いつ頃決断したら
一番安いのか、どの航空会社がええのか? 悩ましい。
で、スケジュールが近づいて来る前にいろいろ予約サイトを検索しはじめて値段の傾向を探る。
わしの経験やと4ヶ月前はちょっと早すぎるかもしれん。2ヶ月前やとおそすぎる場合もある。
しかし、近づいたらかえって値段が安くなる場合もある。悩ましいけど3ヶ月前くらいを
めどにしてる。予約サイトもいろいろある。たとえばTRAVELISTというのを見つけたんで
やってみたら、結構サクサク検索できて、いろんな便がサクサク出てきて、乗り継ぎの
ありなし、時間や場所などわかり易い。値段の違いもわかりやすい。
何にしてもこういうサイトで目安をつけながら目的の航空券を見つけて、条件が合ったら
そのまま買えばええ。あわなければ目安の便名をたよりに更に詳細に探すこともできる。
できるだけ早い目にアンテナを広げて根気よくさがすのが大事やと思う。
今回も上海というのが頭のなかに固定してしまってたんでこんなスケジュールになったけど
後で考えたら杭州直行という手があった。事前に杭州便をしらべておけばと悔やまれた。
もちろん高くてあかんという事になったかもしれんけど選択肢を検討せんかったのは
よくないことだ。
年取ったら頭が固くなってあきまへん。

てなことで、11月の終わり頃、旅をしてきたお話だ。
ちびちびと書き綴って行きますんでよかったら御覧下さい。

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ありがとうございました。