藍染は好きだし興味もあって、中国に行った時などは買いもするし
見学ができるのであれば喜んで見ていた。
しかし、天然藍と化学製品のインディゴを使ったものの違いはよく
わからなかった。結果でみれば同じだと書いたものもあった。
ここで説明を聞いてよくわかったのは、材料が天然というだけでは
だめなのだ。天然藍をきちんとした製法で仕上げて更に堆肥状に乾燥
させ「すくも」を使っているかどうかで本物の藍の色ができるという
事なのだ。
そのすくもを甕にいれて灰汁を加えて醗酵させると表面からぶくぶく
と泡が・・・確かにでている。
これをそっと横にどけて、布を漬けて、手でしっかりと揉見込む。
これで布に藍が入る。そして広げて空気で参加させると藍が青く変化
する。これを何度も繰り返していくとだんだん深い藍色が布に入って
いくのだ。
「臭いは気になりませんか?」
「なんの、まったく」
中国では、もっともっと臭い匂いをまいている食べ物屋がたくさんある。
沢山やるとつらいかもしれないが、ちょっとだけだと楽しい。
どんなんができるか楽しみだ。
「では、水であらって乾燥させてみましょうか」
しばらく待っていると出来たのを持ってきてくれた。
「ほう、えらいええ模様ができましたね」
手でくしゃくしゃ包み込んだだけのものが、自然に面白い模様になって
しまった。
藍の色が実にいい。深くて味がある色だ。
「これが本物の藍の色か」
眼があらわれる思いだ。中国でさんざん買ってきた藍染め製品と全く
「色が」というより「色の深さ」がちがう。実に味がある。
これは、ええわ。
桃太郎ジーンズの倉敷、児島へー藍染め体験
- 2010年11月11日
- 中国地方
- 5人