中国茶はどこまでも奥が深い

三清山で夕食後、まだ時間があるので、お茶でも飲もうとガイドを
誘ってお茶を飲みに山の上のホテルの近くの茶店に行った。
夕暮れ時、屋外のテーブルを囲んで茶を飲んでいると、月が出てきた。
遠くを見ると、雲海の中、尖った奇岩の山がシルエットになっている。
近くは松の木ごしに見る月が印象的だ。
勿論、茶は勿論中国茶。お湯はいくらでもおかわりできるので、時間
つぶしには持ってこいだ。
この時ガイドに、三清山には、「黄金茶」というお茶があって、おいしいし
体にも好いという。
「それは、いいね。是非買いたいから売っているところを教えて欲しい」と
頼むと、山の上は高いから明日麓に降りた時に教えるという事になった。
そして、翌日ロープウエーをおりるとテント張りの土産物屋が一杯並んでいる。
その一角にその店があった。
店先では、いろんな食べ物や土産物を売っていて、とてもお茶屋という
感じではない。ガイドが言うと、「わかった」といって、おばちゃんが
大きな茶葉の入った袋を出してきた。触って見ても普通の中国茶だ。
「どんだけ入るか?」というので、適当に「一斤を皆で分けようか」という
程度の買い方をした。値段も一斤で80元ほどだ。
実は、今回は祁門というところに行っておいしい紅茶を買ったので満足している。
この話は別途するが、それでこっちはまあついでに買ったということで
家で気楽に飲んでみた。
驚いた!
普通の茶だと思っていたら紅茶だった。
やっぱりこの辺は茶を醗酵させて紅茶にして飲むのかと思った。
しかも美味しい。
英国紅茶で飲む、「アールグレイ」とそっくりの味と香りだ。
いやまさに、「アールグレイ」だ。
「これは大事に楽しんで飲まなくては」と茶葉の缶も早速入れ直した。
土地の名産、「黄金茶」なんて冗談みたいに思ったけど「アールグレイ」とは
すごいもんだ。
中国のお茶はどこまでも奥が深い。

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毎週金曜は、酒や茶に関する話です。