熊野古道、小辺路歩き、リベンジ編−07、大股から桧峠へ。

さて、一夜明けて、出発だ。お弁当をもらって、フランス人も弁当が欲しいというんが
通じへんで心配してたけど無事手に入れて、水もペットボトルに満たしてもらって、
準備万端整った。
今日の行程はしんどいって最初からわかってる。覚悟を決めていこう。特に最初の登りが
しんどいはずだ。とりあえずは山小屋までが目標となる。

去年も通った道、途中で友達とはぐれて2時間以上ロスをした道だ。今回はその分早くつくやろう。
その分ちょっとでも楽やろう。なんて期待しつつ大股のバス停まで、送ってもらう。

わしらは途中の看板をみて携帯電話で迎えにきてもらったけど、普通はここの公衆電話で
民宿に電話するって登山案内に書いてある。携帯時代の今どきもう公衆電話なんか入って
ないやろって思って蓋をあけたら中身がちゃんとある。今どき珍しいモンをみた。

大股の集落とお別れだ。

さて、登山口はすぐそこだ。

橋を渡って家の間を登って行く。
いきなり急坂だ。

登っても登っても急坂だ。延々と続く。こうなるのは去年の経験でわかってたけど
しんどいのやっぱりしんどい。もしかしたら去年よりしんどいんとちゃうやろか?
それとも済んだしんどさより今眼の前のしんどさの方がしんどいのは当たり前なん
やろか?
わけのわからんこと考えてても上り坂は終わらへん。
うつむいた姿勢でちょっと見上げてあと一つ、あの角を曲がったら登りは終わりかもしれん?
とか、木の間の光が明るくなってきたんで峠は近いぞとか期待する度に目の前に新たな
上り坂が現れて、がっかりしつつまた登る。
時々立ち止まって給水せんと熱中症になる。
もう堪忍してくれと思う頃やっと小屋が見えた。

やれやれここで少々休憩しよう。
えらい立派な小屋ではないか。避難小屋というよりはログハウス見たい。ちょっとトイレに
というよりはちゃんと一晩過ごせそうだ。勿論冷房はないやろけど、炊事はできそうやし、
外に薪が一杯積み上げてあるんで冬の備えも万全だ。
前に、小辺路ルートはこういう無人の山小屋を活用すれば行程は大幅に短縮できるって
何かのネット記事で読んだことがある。なるほどこの小屋がそんなやつかと思ったりする。

小屋に泊まって小屋の前の空き地の丸太に腰掛けて、焚き火をしながら夜を過ごしたら
楽しいかもしれん。けどよう考えたら炊事の水はどうすんやろ? 下まで汲みにいくか?
自分で運ぶか? そういえば昔若い頃登山に行った時は大きなポリタンに水を満タンに
淹れて持っていってた。飲む水は極力がまんしつつ山にのぼるというスポコンまがいの
じだいでもあったけど、それでも水は重いんでバテバテになりながら方法のていで
テント場まで行ったもんやった。いまはそんなこと考えられへん。
山小屋が他にもあるとは考えられへんから野宿するのを別にしたら、この小屋1つで
どんだけスケジュールが短縮になるのかはわからへん。
聞くところによれば、わしらが3泊4日で歩くコースを2泊3日あるいは1泊2日で
歩き抜ける人たちもいてはるようだ。若手の登山家にしたら女性でも男性でもそんなんは
当たり前なんかもしれん。わしらは怪我せんようボチボチ行のコースで十分だ。
この小屋が終わってもまだ登りが続く。
ボチボチと頑張って桧峠に着いた。

ここまで約2時間。結果的には去年と殆ど同じ時間であった。

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ありがとうございました。