熊野古道、小辺路の旅02ー大滝集落から大股へ

高野山を出てからいままでずっと樹林帯の中を、しかも全く人家のないところを
歩いてきたけど急に集落があったんでびっくりした。昔はあたりまえやけどスカイラインや
国道がなかったんで熊野古道始め山の中を縦横に行き来する道があたりまえやし
それをベースにそこで暮らす人たちも居れば、そこを往来する人達のための宿なんかも
あって、山の中の暮らしと賑わいすらあったはずなんやけど、大きな道がずっと下に
ついてしまったんで、そういう暮らしが下に降りてしまって、山の上の暮らしが
どんどん無くなってしまったのだそうだ。わずかに残るこういう集落がなくなって
しまわないように祈るばかりだ。
若い頃は登山をすることもよくあって、奥駆けこそしなかったけどテントを担いで
大峰山系の山に入るのが好きやった。紀州熊野の山には、日本アルプスなんかの
高くて険しい山に登るのとはまた違った魅力があると思う。
何故かと言われると難しい。
宗教性とか神秘的とかパワースポットとかあんまりのめり込む気はないんで、道
を歩いてても魂をゆさぶられたり天の声にひれふしたりすることはないんやけど、
緑深い木々の間をフィトンチッドを浴びながら森林浴気分で歩くのはとても気持ちが
ええし、時々ガスが出て視界がぼんやり曇ってきたら、それも又景色としては
とても良い感じだ。もちろんそれが雨になる予兆であることもあって、そんなときは
本降りにならんよう祈るだけだ。

そんな事を思いながら山道を登ったり下ったり。
しばらくするとスカイラインと合流してしまった。この先しばらくアスファルトの
道路を歩くことになる。

この道は面白い。奈良県に入ったり和歌山県に戻ったり、又奈良県に入ったりの
繰り返しだ。

時々遠くの山が見える。

アスファルト道路は起伏がすくないけど道が硬いんで結構疲れるし、おもろない。
早く樹林帯に入りたい。
やっと樹林帯に入る道の入り口まで来た。

ここらで昼飯を食おう。
山歩きの楽しみの一つは弁当を食うことだ。何はともあれ腹が減っては戦が出来ん、
足が前に進まんようになる。でまあ、道端の石にこしかけてちゃっちゃと食ってしまう。
元気がでたらまた頑張ろう。

こんな道はとても歩き易い。

それに標識が完備してるんで殆ど迷うことがない。

ここらへんは水ヶ峰集落というのがあったらしい。昔、活況を呈した村がどんどん
無くなっていく、寂しい限りだ。

あれっ、又、スカイラインに出た。ではなく林道に合流した。

ここから出たり入ったりの繰り返しだ。
少し歩いて展望台に出た。

なかなか景色がええし、風が吹いて涼しい。

椅子もあるんでゆっくり休憩してたら外国人が追いついてきた。
フランスから来た人らしい。今から昼飯やというてピザを食い始めた。
やっぱりおにぎりは合わんのかなあ。ものすごくデカい。
後で聞いたら2メートルあるんだそうだ。今は2時頃、聞けば10時頃高野山を
出たらしい。わしらは8時過ぎやというのになんと早いのだ。やっぱりデカいから
早い。わしらは先に出発しよう。後はもう山を降りるだけ。

これが平辻のお地蔵さんかな?

しかし、降りは結構きつい。足に来る。
下って下って、下る。
大分疲れてきた。
後1.4km、もう少しだ。しかしその少しがしんどい。

この後、また林道に出て、だんだん歩く気力が薄れてきたころ、民宿の看板が見えた。
民宿は熊野古道から外れたところにあるんで、大股に着いたら迎えに来てくれるという
段取りになってる。それやったらここでも変わらへんのちゃうやろか?
民宿に電話したら迎えに来てくれるそうだ。きちんと大股まで歩き切ってから
電話するんが筋かもしれんけど、もう疲れた。楽さしてもらおう。

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ありがとうございました。