ビールを飲んでカレーを食って腹が一杯になって幸せな気分だ。しかし、歩き出すのは
暑い。真昼の真っ只中へそろそろと動いていこう。バグタプルはカトマンズに比べたら
こぢんまりしているように見える。しかし、路地の幅は広くてわりと碁盤の目に
近いようだ。カトマンズの、特にタメル地区の路地裏は右に曲がって、右に曲がって、
右に曲がって、右に曲がったら元の場所にこれるとは限らない。慣れへんわしは
目印を覚えといて元に戻るのが必死だ。それにしても路地裏の元気さはどこも
同じみたい。
崩れかけたレンガ造りの建物の軒先で野菜や肉や魚を売っている。
小さな市場の賑わいだ。地震で崩れかけたんか、古びて朽ちてきたんかその両方
なんかわからんけど、いかにも昔からこうだったようではないか。
でもそれはよそ者の只の感傷に過ぎなくて、現実はどこからみても厳しい。
あらゆるところが壊れていて、どこもかしこもが修理中だ。それもおおらかで
開けっぴろげだ。土に石に材木にレンガ、荷車にトラクター、バラバラで適当で
ええかげんな気がするけど時間がきたら新しい建物が出来上がっているという
奇跡が起こるようなのだ。
日陰ではゆるりと時間が過ぎていってる。
長老達の会議なんやろか、
只の暇つぶしか。
ヤギさんも歩いてるし、
何故かこういうのがすごくええなあって思うのだ。
この広場もええ。
妖しい仏像も魅力的だ。
で、街の中をうろついてるとお店が沢山あるんで折角やから何か買って帰ろうと
思う。案内のミランさんによるとカトマンズよりはこちらの方が物価は安いのだ
そうだ。それにさっきから彼方此方の店先にあるカシミアのショールが気になって
いる。バッタモンを値切んのは得意やけど、こういうのは十分な知識がないと
騙されやすいから気をつけんとあかん。知り合いがいるうちに買ってしまおう。
因みにネパールのカシミアはパシュミナというのだそうだ。ネパールの人は誇りを
持って居る。これはカシミアやとは言わない。わしは違いがわからんからどっちでも
ええんやけど どっかの国みたいに偽ブランドでないというのがありがたい。とりあえず
オススメの中から1枚選んで買うことにした。軽くてふわっとしてええ感じだ。
首のところの毛やでって手振りで教えてくれる。
木彫りのクラフトも多い。いろんな物を売っている。こういうのも面白い。
けど買いたいと思うほど面白いもんとなるとあんまり多くない。高いもんはよう
買わんしなあ。なんやかや見てるうちにええもんが見つかった。
フクロウのちっちゃい置物だ。高さ15cmくらいだ。
顔が面白い。よう見たら中にもう一羽フクロウがいてる。
どこかで割れてるわけではないんで中のフクロウは外から彫り込んだらしい。
ようできてるやないか。フクロウは縁起のええ鳥らしいんで買ってみよう。
不苦労なんて語呂合わせ? それともミネルヴァ神にあやかって?
それともやっぱりヒンズー教の神様と縁がある?
細かく値切って1000ルピア(約千円)で売っていただいた。
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ありがとうございました。