さて、エベレストビューホテル最後の夜は殆ど眠れなかった。前の晩にエベレストが
一瞬見えたというんで今晩もチャンスを逃してあかんし、もしかしたら朝方に
チャンスが来るかもしれんと寝そうになっては起き出してはカーテンの外を覗いてと
いうのを繰り返してたし、昼間あんまり動いてへんから疲れてへんかったし、
ダイヤモックスのおかげで高山病症状は出えへんかったけどやっぱり高山にいると
それだけで疲れる気がするけど眠くはならへんかった。
それに一番の原因は酒を飲んで無いことだルクラついて、エベレスト街道を歩いて
もう4晩、酒をのんでない。飲みたいけど怖い。それと眠れへんこととあんまり
関係ないけど同じく4番風呂に入ってない。高山病には風呂やシャワーで心臓に
刺激を与えるのがかなりよくないって言うんで旅行会社の人からもきつく注意
されていた。途中のロッジはトイレもシャワーも共用だったんで、寒い中、震えながら
入るのはむしろ嫌やったけど、このエベレストビューホテルはとても快適だ。
各部屋にトイレもシャワーもあるし、湯船すらある。思い切って入ってしまおう
とも思ったけど、酒もがまんしてることやしやっぱりやめとこうと我慢した。
着替えだけは時々したけど、下着が結構体にまといつくような、昔の学生時代に
戻ったかのような、・・・・・・・・・、早くカトマンズに戻って風呂に入りたい。
そんな夜が終わって朝が来た。
雪がやんで明るい朝ではあるけど雲はなくなってない。
エベレストはまだ見えない。
仕方ない朝飯でも食いに行こう。
今日はおかゆらしい。
おかゆと味噌汁と目玉焼き、美味しいといえば美味しいけど、ネパール飯が懐かしく
なってきた。今日は帰りやから途中は絶対ネパール飯だ。
ご飯を食べた後、ガイドさんと今日の予定を話し合う。
今日は晴れそうやから、エベレストが見えるチャンスが期待できる。そやから、
出発を9時ギリギリまで伸ばそう。状況次第ではまだ遅れても大丈夫、今日の行程を
短くして、明日たくさんあるけばいい、チャンスを待とう。
そういう計画だ。元より異存はない。因みに、雪も風も止んだようやから、ヘリは
出るようだ。ヘリの人は予定通り帰らんとあかんからチャンスはわしらの方がある。
食堂から外にでると、ヘリで帰るひとたちは帰り支度を整えてスタンバイに入ろうと
してるようだ。昨日帰れなかった人たちも今日は帰れると喜んでいる。しかし、
ここのルールでは、今日帰る予定で予約してる人が優先されるようだ。帰れなくて
残った人はそのあとになるという。万一先発隊が帰ってしまってあとで天気が悪く
なったら又居残りらしい。先入れ先出しルールとはちがうのだ。大変やなあ。
今日はわしらの方が自由がきく。でも晴れへんと意味がない。
部屋にもどると、どんどん明るくなってきてる。
こうしてみるとええ部屋やったなあ。大きな部屋に巨大なベッドが二つ、二人
入って余裕がある。窓も大きい。
そろそろ見えてほしいなあって部屋の窓から外をみたり、部屋のベランダから
その方角をみたりしてるうちに結構疲れた。気分転換に一旦外のベランダでも
覗きにいくかなんて友人と言い合ってたら、ガイドさんが飛び込んで来た。
「見えたぞ!!!」
慌てて、部屋のベランダに出る。
確かに見えた。えらく大きい。想像以上にでかい。
あれがエベレストか、やっと見えた。
ブログランキングに参加しています。もしよかったらポチンとお願い致します。
にほんブログ村
ありがとうございました。