ここは高度約2800メートルなのだそうだ。目の前の道は一気の降り。今日の宿は
パグディンというところにあって、そこは高度約2500メートルだそうやから今日の
行程は殆ど降りということになるんやろう。これは楽かなって一瞬思う。
けど甘かった。いくつか峠を越えていくから、下りばっかりとはちがう。全体と
して降ってるけど登りもある。しかも登りだけがしんどいとは限らない。
急な下りもけっこうしんどい。特にギックリ腰を体内に秘蔵してる場合はそれを
かばって足腰がこわばってギクギクしながら降りることになる。
ところで高山病はどうなったんやろ?
スタート地点ルクラが2800メートル、かなりの高度だ。高山病がでてもおかしくない。
歩き始めた頃はそれほどではなかったけど、降り始めたら結構息苦しい。
これが高山病のせいなんか、山道を歩くんで普通にしんどいのかようわからん。
そういう気分で考えてみたら少し頭も痛いような気がする。気のせいかほんまに
影響があるんか今の所はようわからん。今からは高度が下がって行くんでもしあっても
影響は減って行くはずだ。とりあえず様子をみよう。様子を見る以外にすることが
あるかどうかは別にして。
エベレスト街道は比較的高いとこにあるけど森林限界よりはかなり下らしい。
木も草も豊かに生え茂って居る。
高山植物も美しい。特にこの季節はシャクナゲが咲き始めたところらしい。
この先の天気予報は考えるのも恐ろしいけど、今は穏やかに晴れている。時々
ヒマラヤ山系の美しい山が見えてはっとする。
そして、時々というよりしょっちゅう牛やロバの隊列とすれちがう。
このエベレスト街道で暮らす人たちやホテルやロッジに宿泊する人たちが消費する
物資を毎日毎日運んでいるのだ。これが来たらわしらは山側に避けて道を開けんと
あかんのだ。下手に谷側にいたら、何かの具合で谷に弾き飛ばされてしまう恐れも
ある。かれらは優しい目をして黙々と歩いてはるけど、ときどき、とまって息継ぎ
したり休んだり、すれ違いざまジロリと睨んだりとするのがおかしい。
そして、彼らが去っていたあとには膨大な忘れ物が。
踏まんように慎重に歩かんとあかん。
色や形のわりには匂いがあんまりしないんで助かる。
それにしてもこれだけ動物たちががんがん行き交うからには、少なくとも彼らが
歩けるような道づくりをしたのか、あるいは彼らの怒涛が道を歩きやすくしたのか、
日本の高山に比べると歩きやすい気がしたのは気のせいやろか?
こんな山の中にも普通の暮らしがある。
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ありがとうございました。