さて、今から建水に向かう。元陽の棚田を見に行く前に建水の双龍橋や団山村
を訪ねて、古式床しい朱家花園に1泊するのだ。
建水は元の時代から雲南省の中心地だったらしく、交通の要所でもあり、人、
物、金が集まっていた場所だったらしい。もしかしたら、諸葛孔明やフビライハン
が南征したのもこのあたりやったかもしれんと思うと面白い。
清朝時代にはすでにベトナムから昆明までの鉄道ができていて、建水のあたりを
通っていたらしい。もうそれは無くなったらしいけど、今はまた新しい鉄道が
できているという。乗りたいなあ。
と言うのは、かなり昔、「たまゆらの女」という映画を見た時、その沿線の美しさ
にこれが本当やったら絶対行きたいと思ったのだった。
建水に住む陶芸家の美女(コン・リー)が重慶に住むわけのわからん詩人に
どうしたことか恋してしまう。そして、週末になると、列車に乗って重慶まで
会いに行くのだ。その行き帰りの車窓の風景がコン・リー以上に印象的で目に
やきついた。あの幻の湖が実際にあるとは思わへんけどあの風景はどっかに実際
にあるんとちゃうやろかと今でも思う。しかし、中国の列車の旅は、チケットを
取るのが難しいんで未だ実現できてない。
それはともかく、わしらはバスで建水の向かう。10人の仲間たちにガイドさん
付きの大型バスだ。昆明の市内からすぐに高速道路に入る。中国の高速は広くて
カーブが少ない、車はぐんぐんスピードを上げる、と思いきや、あまりスピード
を出さない。時々何かのセンサーがピーピー鳴ってるんでスピード違反の取り締まり
がきつそうだ。安全運転で車はゆったり走る。ゆったり走ると眠くなる。
まして、昨夜寝たのは午前3時頃だ。
ガイドさんが丁寧にマイクで左右の景色や雲南の近況を説明してくれるけど、
その声が面倒になってできるだけ目を合わせないようにする。若いガイドさんは
ノリノリやけどそれに乗るのも面倒くさい。申し訳ないなあって思いつつ、うと
うとする。
時々興味ある話になるとハッと目が覚める、このあたりは甘酒が有名なんです
という話だ。うまそうだ。実は前回、このあたりに来た時に友人と甘酒を買って
帰った。その時は北京までその酒を持って帰った。そして、ホテルに入る路上で
落として割ってしまって、中身が総てパーになってしまったことがある。
まだ味をみてないのだ。どっかでもいっかい買えたええなあと思いつつまたうと
うとしてしまう。
車が時々停まる。ガス補給ではない、検問でもない? 外国人の旅行者を乗せた
車両は届け出をしないといけないらしい。それが結構頻繁にある。
やっぱり治安当局は神経質になってるんかも知れんなあ。
なんだかんだで車窓はだんだんと田舎の風景になってきつつある。
ええ感じではないか。絵になるなあ。
時には農村を走り、時には町の中を走る。
だんだん嬉しくなる。
建水が近づいてきた。
とうとう建水の街に入った。
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