鰻の店、「志津可」

前に東洋陶磁美術館に行った話をした。その時、写生会だった話もした。
ついでに野菜を買った話もした。ついでに鰻屋の話もちょとだけしておいた。
その鰻屋の話だ。
東洋陶磁美術館にはよく来るし、車で行ったらいつも同じ所に止めるので、その近くにある
鰻屋には前から気が付いていた。店も古くからやっているような渋い感じやし、
「ええやん」と思っていたが、いつも開店前か、休業日というめぐりあわせでなかなか
入れない。
それはやっぱり、「美術館に行ったついでに、たまたまおいしいものを食ってやろう」と
いう根性がいかんかったんやと反省した。
それで今度は、「鰻を食いに行って、ついでに美術館に寄ろう」という事にした。
やってる事は同じだが意気込みが違う。
行きがてに予約はしたものの、鰻がメインと思ってしまったら、美術館でも気になって
しょうがない。せっかく良い展示があって、
「今回は来てよかったなあ」と思っていても、すぐに頭の中が鰻になる。
「いらっしゃい」鰻を焼くいい臭いがする。
三代目江戸流鰻料理と書いてあるから、一旦蒸してから焼くのだろう。
北大路魯山人の「料理王国」にはいかに関西といえども鰻は江戸前が良いと書いてあった。
うのみにするのはいやだが、どっちでも美味しかったらいいのだ。
「蒲焼き定食の上と特上はどうちがうん?」と聞くと、「鰻の大きさの違いだけです」
「特上は一匹つかってます」
「この値段差やったら特上の方がええなあ」
堂島川を見ながら店内も見ていると、骨董のコレクションが店の雰囲気作りをしている。
古い時計がええ感じだ。
蒸した分柔らかくて、脂っ濃さが抜けておいしい。
タレもしつこくない。量もちょうどええくらいだ。
「これはおいしいね」
次はう巻も食ってみなあかんなあ。

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店名 「志津可」
ジャンル 鰻屋
住所 大阪市北区西天満1-13-7
電話 06-6364-9129、3528
営業時間 10:00am~ラストオーダー、8:00pm
定休日 日、祭日
メニュー 日本語
言語 日本語

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