金刀比羅宮まで行って、鉄の茶瓶を買う

「ええ鉄の茶瓶あったで」と金刀比羅旅行から帰った家人が言う。
金刀比羅宮門前商店街にある骨董店で見たというのだ。いろいろ話を聞いているとなかなか
面白そうだ。それで、早速見に行って見る事にした。
今は殆ど全部を高速を通って行ける。だから片道3時間くらいで行けるだろう。
しかし高速代はえらい高いので、日曜に行って安くすませよう。それならば早く行かなければ
ならない。
明石海峡大橋までは順調だった。殆ど渋滞がない。
天気は快晴。
「それにしても大きい橋やなあ」海峡の景色が気持ちよい。船がゆったりと海峡を渡っている。
一気に淡路島を抜けると、今度は鳴門大橋だ。
今日は渦が見えているのだろうか。観光バスが多いが渋滞するほどではない。
しかし、段々眠くなってきた。実は昨夜あまり眠れなかったのだ。
そのまま高松道に入る。ここからは一車線になる事が多い。
工事中なのか事故を防ぐためなのか、2車線で気持ちよく走っていると、急に一車線になって
しまう。
まあ、ゆっくり行かないとしょうがないが、それにしても眠たい。
海岸の高速道路は右にうねって左にうねって少し上がって少しさがって走っていると気持ちが
いいし、景色もよい。海の上に瀬戸内海の小さな島が遠くに見えて、近くには小高い山が
出てきては消えていく。
前に、金刀比羅宮まで、伊東若冲の画を見に行った時は、よくわからなかったので高松で高速
を降りた。そこから結構長く走った記憶がある。
今回はナビがたよりだが、まだ「降りろ」とは言わない。きっとかなり近くまでいくのだろう。
やっと、「降りろ」と言い始めた。降りるとすぐ善通寺が見えて来た。
「お大師さんの土地やなあ」といいながら先に進む。
すぐに金刀比羅宮まで来てしまった。今日はお参りではないから、短時間区切りの安い駐車場
を探す。日曜だからか参詣客が多い。参詣道は人だらけだ。
それでも骨董屋はすぐそばだ。
昔から人が集まる著名な土地柄だからだろう、骨董屋さんにも面白いものが沢山ある。
特に矢立が目についたのはやはり旅する人が置いて行ったのだろう。
つぎつぎ目移りして見ていても全然飽きない。
しかし、狙いは鉄の茶瓶だ。一息に茶瓶の飛び着いたら足元を見られるかもしれんので、他の
ものを見ていたのだが、実は気があせる。
「これいくら?」、「○○です」、「もうちょっと負けてや」
「かなり錆びてるで」
「こっちはいくら?」、「△△です」
「こっちも状態悪いで、併せていくら?」、「□□では?」
「□△にしてや」、「□○にしかなりませんよ」、「うーんじゃあ間をとって、□×でお願い」
ということで負けて貰ってごきげんだ。
近くで讃岐うどんを食ってちゃっちゃと帰るとしよう。
しかし、これを綺麗に仕上げるのが大変やなあ。

sanuki100531-1 sanuki100531-2

毎週月曜はこだわりのモノの話です。