時々、京都遊、修学院離宮へ行く

これももう行ってから大分時間がたってしまった。
ある日、「確か修学院離宮って田圃がくっついてたはずやんか。もしかしたら
今頃は稲刈り前の黄金色で染まってえらい綺麗なんちゃうやろか」って突然思
った。それでネットで探すと申し込みサイトが見つかった。しかも1人やった
らすぐにも予約がとれそうや。これはうれしいなあと早速登録した。2、3日
したら受付完了のメールが来た。
実は初めてなんで、余裕を見て行こう。叡山鉄道に乗ったらえらい電車が新し
くなってる。所謂パノラマカーみたいになってて真ん中の何列かのシートが窓
の方を向いている。窓が大きくて外が見やすい。その分陽がさして来ると暑い
けど、眺めはなかなかいい。修学院の駅には10分ほどで着いた。そこから歩く
らしい。白川通りまで出たら、少し北上して疎水の向こう側を右に曲がって、
疎水に沿って東に向かうと一本道だ。20分足らずで入り口の門に到着。
と言うことは早すぎた。10時開始やのに今は9時15分くらいや。係員の人が来
て9時40分に集合して下さいって言う。と言うことはどっかで待たんとあかん
のやけど、待つ場所はなさそう、どうしょうと思てるところにタクシーが停ま
った。子ども連れの外人さんが降りてきて、「遅くなってすみません」って言
ってる。厳しいお役所やからこらあかんやろなあって思てたら、こっちへどう
ぞってすんなり案内してもらってた。えらい柔軟やなあ。まさか外人やからと
ちゃうやろなあ。わしは次の回やから時間つぶさなあかん。そこらへんぶらぶ
らしてこよう。喫茶店なさそうやし。
さて、集合時間がきた。ネットでの登録用紙を見せて身分証のチェックされて
待合所に入る。スーツケース提げた人やら、大きなカメラ持った人やら、いろ
んな人が来てはる。
これから案内ツアーのスタートだ。

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係員が1つずつ門を開けながら案内してくれる後ろをぞろぞろと歩いていく。

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まずは、寿月観って言うとこ。

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小さな東屋と小ぶりなお庭がある。

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そっから又表に出て、田圃の中の松並木を中離宮目指して歩く。

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松並木は、高貴なお方が田圃の畦をそのまま歩くのは恐れ多いというんで設え
られたんやと思う。
景観をそこなわないよう低い松が植えられているのだそうだ。

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そろそろ彼岸花の季節なんやねえ。
残念ながら田圃はもう刈り入れが終わってしもたんやそうな。
思惑がはずれてしもた。

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こちらにも客殿やら

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瀟洒な楽只軒やらがある。

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この違い棚が京都に3つしかないと言うすごいもんなんやそうや。

お庭も美しい。

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そっから又、田圃を横切って、こんどは右手前方の丘の上に登っていく。

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だんだんと列がばらけ始めた。そらまあこんだけ人が居てたらしょうがないと
思う。おおきなカメラで写真をとってはる人やら、日本語の説明分からんやろ
から自分達の見方で楽しんではる外国の人やら、あっち行ったり、こっち行っ
たりする人やら。わしかて許されるならスケッチをしたい場所もあった。
係りの人は、それでも根気よく要所要所で皆が揃うのを待って説明をしてはる。
えらいなあ。
ここからがこの庭園の醍醐味だそうだ。
登り坂がかなり急で、登り道は周りが見えないようにしてある。
そして登りきったら一気に視界が開ける。
美しい庭園が一望なのだ。

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京都の街も一望できる。

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一休みしたら見下ろしていた庭園の方に下っていく。

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なかなか企みに満ちた庭園であった。

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日本の庭園には珍しく、中国風の動線を楽しむような気分をベースにやっぱり
静的な日本風の風景を創っているようでおもしろかった。
帰りも新しい叡電に乗せてもらおう。

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ありがとうございました。