中国茶の勉強

中国に良く行って茶を買ってきて喜んでいるけど、いつもいきあたりばったりだ。
たまたま行った先に良いお茶があったり、いいかどうかわからずに買って帰った茶が実は
おいしかったり、そういう楽しみもいいものだが、もし、いろんな事を知っていれば
行った先から、ほんとちょっとだけ足を延ばしたら良いお茶があったのにとか、
折角行ったのに何でお茶を買わなかったんだろうとかいう失敗もしないですむ。
それでちょっとお茶の本を読んで見た。
湯浅薫という人が書いた「もっと知りたい中国茶の世界」という本だ。
中国茶は1000種類以上あるという。
道理で都会には茶城という茶ばかりデパートのようなところがあるし、その一軒一軒にも
棚一杯に違う茶が並べてあって、何が何やらわからないのだ。
それでも大体大きくは6つにわかれるそうだ。
緑茶:これは分かりやすい。非醗酵の茶だ。良い代表は龍井(ロンジン)茶、杭州の西湖
のほとりで取れる茶だ。これは買った事がある。繊細な味と香りのお茶で実に高い。
50g1万円以上で買ったがまだまだ上があった。
白茶:微醗酵で茶葉は揉まずに乾燥させる。福建省のというのを買ったが繊細だ。
香りは良いが味は
強くない。白毫銀針と言うのが有名だそうだが私の中国語ではこれかどうかわからない。
でも確か白芽を摘んだと言ってたから良いものかもしれない。
黄茶:軽醗酵。加熱してから悶黄という特別な蒸らしを行うそうだ。君山には行ったけで
こうまで特別な茶とは知らなかったので買わなかった。残念。
青茶:半発酵。所謂烏龍茶だ。これは武夷山に行った時に、武夷岩茶を買ったから満足だ。
大紅袍と書いてあったからきわめつけかもしれない。味は強く、香りもつよい。
美味しいお茶だ。台湾で買った包種茶もしっかりした味でおいしい。
凍頂烏龍、白毫烏龍、高級なのはきりがない。東洋美人とかもあったなあ。
気をつけていろいろ手に入れないといけない。
紅茶:完全醗酵。世界3大紅茶の祁門はわざわざ安徽省の工場まで行って手に入れた。
これは実においしかった。味も香りも抜群だ。ダージリンもセカンドフラッシュも貰った
事がある。これも生産地に行ってみたいものだ。ウバも一度スリランカに行ってみたい。
それで気がついたが、ラプサンスーチョンというちょっと癖のある紅茶があって、これは
武夷山でとれるそうだ。折角、その地に行っていたのに、知らなかった。
黒茶:後醗酵。プーアル茶だ。かちかちに固めて年月かけて熟成させたものだ。
古ければ古いほど値打ちがある。ある時には何百万円もして投機の対象にすらなったそうだ。
これも折角雲南まで行ったのに、いいのを探すという気持ちになっていなかった。
深センで8年モノを買ったが、なかなか美味しい。12年モノとか20年モノってどんなにおいしい
のだろう。色が濃いのでちょっときついかと思うが決してそうではない。熟成のまろやかさが
ある。
これが基本で製茶の方法はもっともっと多種複雑だ。
極めるのは難しいが大体のところは分かったと思うので、また旅先で茶を買う楽しみができた。

cha100409
毎週金曜は酒や茶に関する話です。