桂林2007の想い出-3 通りすがりの苺売り

ビールを飲んでおいしいもん食ってるうちにすっかり忘れてしまってたけど、
今日はこれから本日のメインイベントがあるんやった。一番本命の漓江下りに
行かんとあかんのやんか。
急ごう。
でも、運転手は全然急いでへんなあ。
市街地を離れるとだんだん田園地帯に入って来た。田圃や畑がある。
曇っているけどその向うには山が見える。
しかもずらずらずらっと三角形の山が並んでいる。近くは濃くて、だんだん薄
くなっていく。「まるで水墨画のような景色」が始まったのだ。
楽しみやなあ。あんな遠くの山ですらもう水墨画やんか。
しばらく走ってると、道路の側の畑の中にビニールハウスが見えてきた。かな
り多い。苺かなんか作ってんかなあって思てたら、其の通り。
そう思うのを待ってたかのように道端で苺を売っているのだ。真っ赤ででかそ
うなやつが山のように篭に盛ってあっていかにも美味しそうだ。

しかも、これみよがしにいくつもいくつも赤い山が盛ってある。
ちょうどビール飲んだ後やし喉乾いたんで、買うて行って船の中で食うたらえ
えやんかと誰かが言い出した。そやそや。
「ちょっと止めてんか」と言って車を降りた。
2月やもんなあ。
これで1篭1斤(約500g)20元(約300円)。えらい安いやんか。
おばちゃんが分銅をかけて釣り合いをとる。
元々計っておいてるはずやから確認させるだけなんやろ。
しかし、こんな郊外の畑のど真ん中でわしら以外に誰が苺買うんやろ?

風がぴゅうぴゅう吹いとるやんか。
寒。
漓江下りに行く人は皆さん車を降りてここで苺買うんやろか?
さて、先を急ぐ。運転手は急いでないけどわしらの気持ちは急いでる。

だんだんと川が近づいてきたような気がする。
しかし、田圃や畑も多い。
しかし、「まるで水墨画のような景色」がどんどん近づいて大きく多くなって
来る。
何となく川に着いたんかな?
それにしてはえらい寂しい。川下りの観光船がひしめいてるとこやと思てたの
にひっそりしてるやないか。
ここは、竹江ちゅう船着場と違うんちゃうやろか?
もしかしたらわしらはだまされたんちゃうやろか?
不安が頭の中で大きく育ってきた。
確かに目の前にちっちゃい船が数隻あることはある。
タクシーのおっちゃんがひそひそ言う。
ここはわしの知り合いの船着場やねん。正規の乗り合い船に乗ったら、一人、
160元や。4人で640元。
ここの船に乗ってくれたら、貸切で1000元にして貰ろたるわ。
どや、あんたらだけでゆっくり行けるんやで。
何か妖しい。だまされてるよな気もする。しかし、正規の船に乗ったら料理が
出て、いろいろ食わされてけっこう高いもんにつくって言うのも噂に聞いた事
がある。まあそれもほんまかどうかはわからんけど。
どうしようかと迷ったけど、何となく断りにくい雰囲気。
まあええか。
乗ってまえ。


より大きな地図で 漓江、妖しい船着場 を表示

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