東北、奥の細道の旅-11 山寺でこけまくる

立石寺の本堂まではよかった。雪がびっしりあるけど階段もそれほど凍ってな
い。気をつければ歩けんことはない。
ところがこっから先は見ただけでやばそうだ。

ずずっと急な石の階段がくねくねと上まで続いている。
合計1000段ほどあるそうだ。

山門にもすべるから気いつけろって書いたある。これでも行くのは無謀なんや。
わしらの横をフル装備、アイゼンつけてストックを持った山登り系の団体さん
がすいすいと通り抜けていく。
くそっうらやましい。雪なかったら負けへんのやけどなあ。
靴の裏だけに簡単アイゼンをつけたり、ゴムスパイクをつけただけの人もそれ
なりに登っていく。
わしらのように何もない人、ゴム長だけの人たちもいるにはいる。
おんなじようにびくびく上がってる。

ほんまに行けるんやろか。
最初は雪の硬い側を足元を踏みしめ踏み示してゆっくりゆっくり登ってた。

しかしだんだんきつくなってくる。
手すりにしがみつかんと登られへんようになってきた。
しかし、手すりの下の雪がきんきんに凍ってて一番よう滑るのだ。手は手すり
にしがみついてお尻を思い切り伸ばして足元が反対側の積もった雪の側になる
ようへっぴり腰で登らんとあかんと言うのに気がついた。
ちょっと登っては休み、又ちょっと登っては休みひーひー言いながらちびっと
ずつ登るが時々ずるっと滑ってすってんころりと転げ落ちる。これが又思い切
り痛い。どすんと落ちる感じでこけるから体がつっぱって見入ってくる。
それでも結構登ってきた。

あと問題はあの階段だ。

あの階段を過ぎると一気に例のお堂まで行けそうだ。ここまでで600段くらいか
な?しかし少し登って見たが、ぎんぎんに凍り付いて足場にできそうなところが
殆どないのだ。尻から滑って転げ落ちるように戻ってきた。
ここまで来て残念やけどたとえ無理して行くだけ行けたとしても帰りの事を考え
たら恐ろしい。やっぱり準備が悪かったんやからしょうがない。
それで勇気をもって撤退することにした。
ついでに帰り道で、やっぱり無謀にもアイゼンなしで登ってる若い女性達に、あ
かん、あかん、やめとけとしきりに忠告した。
やっぱりあかんものはあきまへん。

芭蕉もそない言うてはるやんか。
駅まで戻った。団子でも食って気い落ち着けよ。

でも、悔しいなあ。


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