杭州お絵かき勉強日記-124 久しぶりに学校へ

久しぶりに帰ってきたが、後じきに日本に帰らないといけない。天津、西安な
どに遊びに行って羽を伸ばしている間に3ヶ月の留学生活も最終段階に入って
しまっているのだ。
半年間の学習コースの途中参加と言う形で3ヶ月画の勉強をした。最初は山水
画であった。いろいろあってしんどいことも多かったけど学ぶことも多かった。
次は1ヶ月弱、工筆という分野を勉強した。山水というのはわかりやすい。つ
まり風景画だ。工筆というのは花鳥画の一種だと思えばいい。鋭い微細な線で
花や鳥の輪郭をとり、その後繊細に何度も色を塗り重ねていく手法だ。これを
学んでいる間はまるで京都で四条派の工房に入門して下絵の練習をさせられて
いるような感覚になって実に楽しかった。老人で老眼の身には微細な線を根気
よく描くということすらえらい体にこたえることやったし、宿題も一杯出たん
で毎日、毎日へとへとになったが充実した日々でもあった。線の美しさの表現、
色の重ね方、根気よくくじけずにやりとげることなどなど学んだ事は多かった。
最後は人物画であった。人物画というのは美男美女やかっこいい動物なんかを
描くだけなんやろなんてあたまから軽く考えていた。それで、わずか2週間し
かないのに最初の1週間が終わった時点で旅にでようと計画してしまったのだ。
それが天津、西安の旅だった。最初の1週間をやっている時に実は旅に行く事
にしたのを後悔した。
人物画って実におもしろいのだ。
特に宋の時代の誰が描いたかも知れない画を模写するのは楽しい。
例えばこんなやつ。

達磨大師をテーマにした画ってたくさんある。
こんなとこにもええ手本があるやんか。

こんなもええ。老人が画か書を描くのに疲れて酒飲みながらボーっとしてる姿
やないやろか。そしてそれはわしのことやないやろか。
こんなになってみたいし、こんな画を描いてみたい。

最後はこんな画を描き始めた
ある田舎の村で、村の長が長老に長寿の祝いの酒を勧めているのかもしれない。
農民の生活の表情が実に良く出ている。
こういうのがわたしの画の道の一つの目標点でもあるとわかった。
一生懸命勉強しよう。

そう思ってたのに遊びに出てしまったのだ。
昨日帰って来て今日一日しかない。
あせって仕上げようとしたら、色塗る時点で失敗してしまった。もうすっかり
帰国モードになってしまってるので墨や硯も片付けてしまって墨汁をつかって
しまったのだ。なれない墨汁やから使い方を誤ってダマをつくってしまった。
しゃあないなあ。帰って書き直そう。
もっとまじめにやらんとあかんやんかと大反省。


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ありがとうございました。