前に京橋のうずら屋の話をした。
その時料理もさることながら一味がおいしかった。
風味があって深い味がしたので、「どこの一味ですか?」と聞いたら、
「堺の○○▽・・・」とよくわからない。
すみませんと聞きなおしてもまだよくわからない。
忙しかったのかもしれないけど、知る人ぞしるモノなのだから、分からん人に
ちゃんと言うてもわからんやろと言ったニュアンスに聞こえてしまった。
簡単に言えばちょっと気を悪くした。
「私も堺ですから・・」とか言いながら、「絶対調べてやるぞ」と意気込んだ。
それで帰って一生懸命調べると、「やまづ辻田」という会社のブランドだった。
やはり家からそう遠くない。
簡単に考えて、店まで自転車で行ってみたら、わからない。
2度もいったのにわからない。どうやら普通の民家みたいな家で、店とは分からないのだ。
そんな事もあって、ある時、家人に、「やまづ辻田」って唐辛子しってるか?と
自慢げに聞いた。
とりあえず、「えへん」という気持だった。
すると家人からは、「何言うとんね」という顔をされて、その食卓にのってるのが
「やまづ辻田」でしょうと簡単にへこまされた。
しかし家にあるのは山椒風味のものだった。
それで、「一味はうまいんやで」と必死の反撃、
買ってみたところ、やはり旨い。
京都の一味、七味のような洗練された上品な辛さというよりは、濃厚な直線的な辛さだ
うずら屋のような焼鳥には絶対合うだろう。
当分、うどんでも、水炊きでも何でも入れて食べよう。
毎週水曜は食に関する話です。