杭州お絵かき勉強日記-026 表装のお勉強

画の授業の話をした。いろいろ頑張っている。午前は授業で午後は自由時間だ。自由時間にも勿論
教室は使っていい。昼でも夜でもいくらでもがんばったらいいのだ。
それでまあ、せっかく来たのだから、夜は酒を飲むとして、午後は結構教室に行って絵筆を触っている。
さて、ある日、明日から3日間、午後に○△□××の実習をやりますと先生が言った。
ようわからんので何度も聞き返して、それでもわからん。先生が画の裏を重ねる身振りをしたので
やっと裏打ち、表装の話やとわかった。
画の授業で、表装の実習勉強もしてくれるとは知らなかった。
先生は学内にある表装屋さんのおっちゃんらしい。(学内に表装屋さんがあるというのもすごいなあ)
それで最初は普通の裏打ちだ。
実は日本でも、大分前に、カルチャーセンターで裏打ちの半日コースを習ったことがあるので、大体の
事はわかっているのだ。
糊はさすがに澱粉糊を使っている。化学糊を使うと後日はがしたりできないからと日本で聞いた。
やり方は殆ど同じ。失敗しにくいように微妙な手順を作っているのが日本で、中国ではもっと単純だ
その分、おっちゃんのテクニックにかかってくる。
「さあ、やってみて」と気軽に言うが、おっちゃんのようには簡単にいかない。
日本との大きな違いは裏打ちの紙だと思う。
画に使う、生宣紙でもどんどん使っている。日本では確かしっかりした美濃紙をつかうと聞いた。
できた裏打ちは心なしか日本よりは薄いような気がする。

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次の日は絹だった。絹の方が繊細だ。
より技術が必要なように思う。
おっちゃんはちゃっちゃ、ちゃっちゃとやっていくが、実際は難しいんやろなあ。
流れの基本はおなじ。
作品が絹であっても裏打ちは紙でやる。
絹の作品が終わると、ついでにくしゃくしゃになった紙も綺麗にのばして、裏打ちをして見せて、
技の冴えを見せてくれた。
実は、作品ができたら、裏打ちしたり、表装したりするというのは意外と高くつく。展示会などの出そうと
思おうと結構お金がかかってつらいのだ。
だから、こういうのは、プロの表装屋さんに頼まずに、自分で出来ると安くついてうれしいが、画を描くだけで
必死やのになかなかこの世界まで習うことを広げようとは思いにくい。
成り立ちを見るだけにして参考にしよう。

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最後の日は、綺麗な紙の上に貼り付けて表装の準備を始めた。
残念ながら用ができて、実習見学はこれでおしまい。

わずかな留学期間の間にこういう事もやるのはなかなか面白い。
でも、このおっちゃんなかなかやり手みたいやなあ。

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ありがとうございました。