白川郷、雪めぐりー07 路線バスに乗って五箇山へ

十分あるが、何かするには時間がたりない。1時間ちょいというのは中途半端だ。
ちょっとぶらぶらしてみようか。
昨日の雪で又大分積もったようだ。屋根や道の雪掻きをしたら、その雪をどっかに
始末せなあかんのやから大変やなあ。

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ぶらぶらしても宛てがなかったらすぐ行き尽きる。しかも雪降る中、外にいたら
休む場所も無い。一旦バスが通る本通りまで出てお茶でも飲んで休んでいよう。

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豚まん屋さんを覗くと、中に椅子がある。コーヒーも売っているようだ。
「ここでコーヒー飲んでバスの時間まで休んでいいですか?」と聞いたら快く
うなずいてくれた。中は暖かいし、トイレまである。すっかり根が生えて動く気が
しない。白川郷から五箇山の相倉というところまでは約50分。そのまま乗って行くと
城端というJRの駅まで行く。更に高岡までも行く。最初はJRで高岡まで来てこの
バスで白川郷まで来るつもりだったが、乗り換えのスケジュールがかなり窮屈だった
ので金沢経由にしたのだ。

定刻にバスが来た。雪の国道をバスはゆっくりと走って行く。殆どのバス停で停まって
人が乗り降りする。1日4本くらいの生活路線だからあたりまえだ。
道の両側は雪。家の屋根も雪。川べりも雪。山も田畑も雪だらけだ。

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普段、雪を見慣れない人間にとっては、つぎつぎと変る景色を見厭きることがない。

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道路の雪はしっかり締まって走り易すそうだが、運転しない身には関係ない。

バス停を数えていると五箇山はもう近い。段々雪が深くなってきた。

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着いた。えらいとこ見たいやなあ。雪に埋もれてしもてんちゃうの?
バスの中から声がかかる。
「その道を右手に曲がって坂を越えたらすぐやで」
「・・・・???」どんだけ先かわからへん。人家の気配がない。
とにかく行ってみよう。

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ありがとうございました。