「ほう、合掌造りってこんなんか」、今日は合掌造りの民宿に泊まるのだ。
古くからある合掌造りの家を、改造して住めるようにして、更に客も泊まれるように
している。見学はむりだ。雰囲気に浸るのは夜にして、とりあえず郷の中を散歩しよう。
「時間があったら展望台に行ったらいいですよ。20分くらいで行けるかな?」と民宿の
おばさんが言う。「雪が深かったら道が無いかもね」と追加された。
これから、夜までは、この郷の中を散歩して、明日は朝から五箇山迄バスで行って、
2時間程いたら又バスに乗って帰って、夕方のバスで金沢まで戻るという、ごく曖昧な
計画をとりあえず立てた。
今、地図で言うと真ん中の右寄り、9番の民宿のあたりに居る。
メインの通りを歩いても20分もあれば終わってしまうだろうし、土産物屋ばかりに
違いない。
とりあえず山との間にある通りを西にむかってぶらぶらしよう。その間にきっと
ええスケッチポイントがいくつもあるはずだ。
本日の装備はどうかと言うと、上も下も下着の上にヒートテックの肌着を追加。
その上に下はズボンだけ。上は薄いセーターを2枚着て、その上から街着のダウンジャケット、
こんなもんで、小雪も舞っているが寒さは大丈夫だ。それに歩いていると更に暖かくなってくる。
ただ、歩いているうちに気がついたのは防水対策だ。殆どの人は傘をさして歩いている。
我々も傘をさしている。それで大丈夫とも言えるが、十分防水が効いていないダウンジャケットは
微妙に湿ってくる。最後に民宿に帰った時には殆どぼとぼと状態だった。
かなりの人はもっとしっかりした防水ジャケットを着ている。友人は防水の効いた雨具を上から
着ている。こういう対策も必要だった。
それと足元対策。私は、子供の登山靴を借りて、防水スプレーをしっかり振りかけてきた。
その上にスパッツだったからほぼ完ぺきだ。友人は靴の防水が少しあまくて足が湿り気味だった
ようだ。
めったにこないとこういうところに抜かりがでるが、少々はどうってことはない。
裏通りを歩く人は少ないので、道は整備されているものの、横道に行こうとするとずぼっと
雪に嵌ってしまう。行き止まりばっかりだ。
暫く歩くと柿の木に出会った。
合掌造りは雪の良く似合う。殆どの家の屋根はすっぽり雪をかぶっていて、家壁は軒下まで雪に
沈んでいる。人の出入りの場所や窓のところはよしずのようなものをたてかけたり、板張りの囲い
を作ったりして直接埋まるのを避けている様子が見える。
庭のあるあたりは道端も雪で埋もれているが、木々の先の方が見えてそれとわかる。
「このあたりは柿の木が多いんやね」と声に出してしまうほどあちこちに柿の木がある。
乱れ合って垂れている細い枝に沢山の実がついたなりのままで雪をかぶっていて、この仄かな
色合に中々味がある。
葉も実も何もない木々にも雪の花が咲いていてこれも一興だ。
合掌造りは屋根雪下ろしの重労働を避けるために強い傾斜の屋根の建物を作ったと聞いたが、
郷は合掌型の家ばかりではない。そうなるとやっぱり、雪下ろしが必要になる。
大変やなあ。
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ありがとうございました。