さて、今日は最終日だ。
と言って勢い込むほどの予定は考えていない。
しかし、折角、呉まで来たのだから、画の筆を探してみよう。
呉には、川尻筆と熊野筆という2大有名な筆の産地がある。
熊野筆は、かの「なでしこジャパン」の全員が国民栄誉賞の副賞でもらった化粧筆で
話題になったあの筆の産地だ。
私は川尻筆の方が興味がある。
しかし、残念ながら川尻筆はあまり小売りをやってないようだ。それなら少し遠いが
熊野町まで行こう。
それで友人に頼んで車で連れて行ってもらうことにした。
おっとその前に、安浦町に南薫造という画家の記念館があるというので見に行った。
明治、大正、昭和を生きた画家だそうで、住んでいた家とアトリエが民族資料館として
残されている。
次は熊野だ。
町に入ると筆屋さんが目立つ。しかし、どこがいいとかは全くわからないので
とりあえず、「筆の里工房」という筆の博物館のような展示販売店のようなところに行った。
ちょうどそこでは「筆の博覧会展」(三清書屋コレクションを中心に)というのをやって
いたのでついでに見る事にした。
兵庫県の書家の有名なコレクションだそうだ。
なんとなくすごそうだが、値打ちはよくわからない。
どっかの新聞かなんかが取材に来ていて、横でふんふんと聞いていただけだった。
肝心の筆は、当然だが試し書きをさせてくれる。
しかし、今迄の経験では試し板の上で水書きしても筆の当たりはよくわからないのだ。
「筆の微妙な弾力と紙の当たり具合が大事なのだ」といかにもわかったような
えらそうなことを思ってはいるが、それが正しいかどうかはよくわからない。
しかし、思ったようにするしかないので、今回はいつも使っている中国の画仙紙の切れ端
を持っていった。
それで、右へひょろひょろ左へひょろひょろ、上から下へ、下から上へといろいろぐちぐち
とかきなぐって、やっと画の筆を一本と書の筆を一本買った。
ちょっと気になったのは筆屋さんて、書家や画家が筆を買う時には或る程度アドバイスして
貰いたい人が多いのではないかと思う。
しかし、熊野の筆は化粧用途がメインになってしまったのか、こういう方面にあまり力を
入れていないのではないかという印象を受けた。
まあそんな人頼みは別にして、買った筆はいいかどうか、使いこなせるかどうかは
しばらく使ってみないとわからない。
結構高かったからしっかり使って、良い作品を作って元をとらなくてはいけない。
時計を見るとまだ11時頃だ。
実はなんだかんだといって、次に鰻屋に行くのがメインだったのだ。
それまでの時間つぶしをしていただけなのだ。
それでもまだ早いけど、もう行こう。
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ありがとうございました。