いい墨見つけた、紀州の墨、油煙墨、松煙墨

前に熊野古道に行った話をした。
さすがに天下の熊野古道だった。霊気にうたれてなんとなく心が改まった気がした。
機会を作って又行きたいところだ。
更にその時に風のように走り過ぎるアスリートをみて、なんとなく、「なんば歩き」に
関心を持った。盛んにそのモノマネのような事をやっている。
今は階段を上り降りするのが楽しくてならない。
それから一本歯の下駄だ。これで室内をひょろひょろあるいているうちに不思議な事に
腰痛がおきないのだ。長時間パソコンの前にしがみついていてもなんともない。
感覚的にはどこかが強化されたというより、凝りが分散してちってしまったという感じだ。
不思議な感覚だ。
今は、甲野善紀さんの本で読んだ、腕の操練法みたいなので両腕をうにゅっとやるやつを
やっている。これも不思議なことに凝りに凝っていた左肩が滅茶苦茶楽になったのだ。
これも、鍛錬でほぐしたというより、どこかに散って行ったという感覚なのだ。
古武道恐れるべしだ。
感謝、感謝。

そんなこんなで、熊野古道の事をいろいろネットでみてるうちに、紀州墨なるものが
目についた。昔から熊野の山中でとれる松を燻して墨を造ることが行われていたそうなのだ。
その技術を今に伝える人がいて、墨を造って世に出しているというのがわかった。
同郷のわかやまで墨が造られているということなら、水墨をやるものとして大いに興味がある。
しかも、今回行ったことがきっかけでいろんな霊験に巡り合ったような気がするので
これもその一つかもしれないではないか。

墨では今迄なかなか、「これぞ」というものが見つからずに困っていた。
水墨で大事なものは、紙、筆、墨、硯だ。これを文房四宝と言う。
本格的に水墨画をやろうと志すのであれば、これらのものについては、自分にあったもの、
気に入ったものを見つけて愛用しなければならない。
それが難しいのだ。
紙は中国安徽省の紙がいいという。
しかし、魚市場と同じだ。素人が生産地に行っても簡単にいいものを買えるようにはできていない。
だから、北京や上海のような大都会で大きな紙屋さんに集まって来たなかから良いモノを見つけて
買うくらいのことしかできないのだ。
今は、何となく北京で買うようにしている。
しかも紙は寝かせば寝かしたほど枯れてきて味がでるというから保存も大事なので厄介なのだ。
筆は日本製を使っている。京都の有名な「香雪軒」という店で買ったやつだ。
良い筆を持っても使い方が悪いとなんにもならない。練習あるのみだ。
硯は、日本製のも使ってみたが、結局、私のとって一番よく磨れるのは端渓硯だった。
北京で買ったやつを愛用している。
それで、墨だ。水墨画は主に油煙墨を使う。松煙墨は青みがでていいのだが水墨画では難しい場合が
多いのでメインは油煙墨だ。
日本製で高いのも買ってみた。安徽省のやつも買ってみた。
なかなかしっくりこない。
今回、見つけた紀州墨を早速注文してみた。
「墨工房紀州墨」という店だ。
安くはないが道具に手を抜いていられない。
油煙墨、「大塔」、松煙墨、「紀州墨」

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直ぐに来たので、嬉しくてすぐさま磨って画を描いて見た。
なかなかええ。
存在感が強いように思う。
やっと気に入った墨を見つけたかも知れん。
しばらくこれを使ってみよう。
それで描いたのがこの画、下の方の部分が油煙墨、一番上の山だけが松煙墨。
ええかどうか、見てもわからんわなあ・・・?画もうまいわけやないし・・・

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こっちの字が、松煙墨だけで書いたやつ、字が下手なんだけはようわかる・・

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ありがとうございました。