俄か表具師になる。裏打ちに挑戦。

画の勉強に行った中国から帰って大分経つ。作品も大分増えた。ええ出来ばっ
かりとは言えんけど額に入れときたいと思うのも少しくらいはある。
普通水墨画というのは、画仙紙という紙に描く。けっこうぺらぺらの紙だ。
ほっとくと破けやすい。それで額に入れたり、掛け軸にしたりするときは裏打
ちと言って紙を裏から貼って補強する。裏から糊を塗ってペッと貼ったらしま
いやんと思えそうやけど、皺になったら台無しになる。そやから普通はプロの
表具屋さんに頼まんとあかんのだ。しかし、下手したら1枚○千円かかってし
まうので結構な出費になる。中国で画を習ってる時に裏打ちの仕方も習ったけ
どあんまり本気で聞いてなかった。
今になってしまったなあと思う。
中国では、裏打ちが日本の1/10近い安さなんでよかったけど、どうしよう?
と考えて一度自分でやってみることにした。
道具は、水の刷毛、糊の掃け、裏を打つ刷毛の3種だ。
糊は和糊。スプレーも必須だ。
まず、作品を裏向きにおいて水をスプレーして水刷毛できれいに伸ばす。

裏打ち紙をのせて場所を決める。

裏打ち紙の端に糊を塗って、反対に返す。

裏打ち紙にまんべんなく糊刷毛で糊を塗る。

糊を塗った裏打ち紙を物差しに載せて持ち上げる。

持ち上げた裏打ち紙を作品の上にそっと端から戻して行く。
そのとき裏打ち刷毛でぐいっとしごき皺ができないよう。綺麗に伸ばして行く。

伸ばし終わったら完成。

しばらく干しておいて、又裏から水を打って、こんどは感想台に端だけ貼り付
けて4日くらい干すと作品がピンとなって完成だ。
最後は端を綺麗に切って最終仕上げ。

まだ練習は必要だが、小さな作品ならなんとかできそうだ。
それに意外と面白い。やっていて楽しい。
慣れてきたら大きな作品もやってみよう。
掛け軸もできたらいいなあ。
夢はふくらむばかりだ。

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ありがとうございました。