本物の坦坦麺と言うのは、日本のラーメンの類とは、全く違います。
一見汁があるようですが、これは、辛い辛いタレです。ぐちゃぐちゃに麺とからめてしまってから食べます。
麻辣がたっぷりと効いた超激辛のタレなので、とりあえずは、口から火を噴きます。それからじっくりと摺り胡麻の甘みが口の中に広がってえも言われないハーモニーの実に複雑な旨さです。
麻というのは、花椒といわれる中国の山椒で痺れと独特の香りがあります。
辣は言わずと知れた唐辛子で、中国の唐辛子の辛さも強烈です。これらが火にであうと何とも言えない香ばしい、しかし辛い匂いが立って、食欲をそそります。
特にこの料理は、店によって、食感も味も本当に違うので、四川料理系の店に行くと、これを注文するのが楽しみです。
おいしい坦坦麺に出会うと本当に幸せです。
通常は、写真のモノ達よりは、もっと小さな椀でくる場合が多いし、小椀でって注文するのが基本のモノなんで、食事にプラスしてもなんとか入ります。
東莞で坦坦麺を食べた時の話。
深夜の1時過ぎに、マッサージが終わって、服務員に
「この辺に何か食べるとこない?」、
「どんなもの?」
「四川料理がいい、めっちゃ辛いやつ」
「交差点の斜め向かいにあるよ、あそこは四川人も良く行くおいしいとこだよ」
と言う事で、探しましたが、店はしまりかけています。電灯も殆ど消して、片付け終わった店で、隅に集まって、みんなでトランプしてました。
「何か食べたいんですが、もう終わりですか?」、
「・・・、ええよ何かやったげよう、何がいい?」と厨房に立ってくれました。
「すみません」と言って、坦坦麺他、いくつか料理を注文しました。
「ビールありませんか?」
「あるけど、冷蔵ケースに鍵かかってる、鍵持った人帰ったよ」
「えーっ、つらいなあ、何とかしてえな」
がたがたとやって、「あ、開いた開いた」
「好かった、いくら?」
「値段分かる人帰ってもたし、あんたら幾らで飲んでる?」
「じゃあ、一本10元だすよ(かなり高いめ)」
「好、好」
という事で、締まりかけた店で、坦坦麺が食べれて、ビールも飲めました。
この坦坦麺が又、本当に旨かったんですよ!。
こういう経験って、ええですなあ。
**これからは毎週水曜にはできるだけ「食いもん」の話をしたいと思います。
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