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近畿地方

熊野古道の旅ー09.海が見える舟見茶屋跡へ

道は段々険しくなって登りが続く。石段も不揃いで苔むしているのが、千年以上もの歳月をかけて 踏みしめられてきた足の跡を思わせる。結構歩きにくい。 「こんな大っきな石って自然にここにあるとはとても思われへんなあ」 道端にところどころ大きな石が転がっている。意図的に置いたとしか思えないがその意図がよくわからない。 どっからか切りだしてきたとしても運ぶのが大変だったろう。 頃会いをみて割って石段にするのか […]

熊野古道の旅ー08.登立茶屋跡へ

「最初15分ほど歩いたら分かれ道があるんで間違わんように気いつけなあかんらしで」 「間違うたら、別の山へ行って、かなり遠回りになるらしい」 「地図のどのへんやろ?」、「1か2あたりちゃうか?」 新宮市観光協会が出している熊野古道の地図がある。ネットでダウンロードできるので印刷して持って来た。 熊野古道に地図がコース毎にランドマークと解説入りで分かり易く図解されていて使いやすい。 標準歩行記録ものっ […]

熊野古道の旅ー07.瀧の見える部屋に泊まる

距離は少ないが上下に結構歩いたので大分疲れた。こういう事なら明日はもっと疲れるだろう。 宿に帰って休んでおこう。山の夜は速い、宿まで歩く間にかなり暗くなった。 瀧の見える部屋が待っている。今晩の客は3組だけだそうだ。今回の震災でキャンセルが続いた のだそうだ。それで3組とも瀧の見える部屋に泊まれることになった。 酒を飲みながらご飯を食べて、風呂に入って、又、酒を飲みながら、瀧を眺めて寝てしまうのも […]

熊野古道の旅ー06.これぞ那智の大瀧

「たしかこの辺やったけど」 宿のお兄さんが教えてくれた道、青岸渡寺から那智の瀧に降りる古道があるはずだ。 「400年前からの古道ですよ」と言うからには是非見たいものだ。 「あっちか?」、「こっちか」とそれらしき道をたどりながら降りる。 「やっと見つけたこれやで」 「たぶんな」   降り切ると那智の瀧入り口の看板があって、飛瀧神社の鳥居がある。 鳥居をくぐると森の中に入った。トンネルをくぐって別世界 […]

熊野古道の旅ー05.那智の瀧へ

バスはまだ山に登らないで海岸線を走っている。那智駅に着いた。駅前で大きな荷物を持った 人達がのってくる。「犬までさげている」 動き出したら、「補陀洛山寺」が見えた。 何かの本で読んだことがある渡海船が祀られているところだ。 「渡海船」というのは恐ろしい話だ。昔あるえらい坊さんが、そろそろ自らの死が近いと 悟って、断食をして身を浄化し、南方の観音浄土を目指すため一人で船出をしたのだそうだ。 そして、 […]