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中国紀行

北京の春ー11.いきなり潭柘寺へ行くぞと言われて

結構疲れた。後はもう寝て帰るだけだ。 みんなグーグーだ。ふと眼が覚めると、もう大分走っている。永定河の本流あたりまで 帰ってきたのだろう。少し大きな町を通過中だ。 「もうじきやなあ」と思っていたら、道路標識を眺めていた老師が突然叫んだ。 「『潭柘寺』があるぞ! 折角やから寄っていこう」 それで運転手とわいわいと交渉を始めた。 「あと20kmくらい走ったら行けるそうやから、行く事にしたで」 「北京に […]

北京の春ー10.川底下村探訪、向かいの丘から川底下村を眺めてスケッチする

この村を降り切ると道路を挟んで、向かい側も山の斜面が降りてきている。 その斜面が丘のようになっていて、向かい側の川底下村が一望できるようなのだ。 今度は家がないので一気に登る。 登りつくと老師が待っていた。 「なかなかええ景色やろ」 「ここでちょっとスケッチしょうか」 確かに、ここからどーんと村中が見渡せて気持ちがいい。     けど、両手一杯広げてもあまりそうな景色をどうやってスケッチしよう。 […]

北京の春ー09.川底下村探訪、杏花村あり

「おっちゃん、ちょっと一服で今からお茶を飲むんかいな」 「わしも一杯お茶よばれたいなあ」 こういうところには是非一泊してみたいものだ。一日ぼーっとして、ちびちびと酒を 飲みながら杏の花を眺めていたり、古い家の写生をしたり、おっちゃんやおばちゃんと 茶を飲みながら話をしたり、ええなあ。 しかし、その為にはもっと中国語を勉強せんとあかんのだ。 確かに、泊まりたいと思う人は多いらしく、かなりの家が、飯を […]

北京の春ー08.川底下村探訪、ぐるぐる上に登る

あんまりしんどい道でなかったら誰でも上に登るのは楽しい。特にこの村は面白い。 ぐるぐるランドなのだ。 殆ど全ての道が路地裏だ。家と家の間を覗くと狭い階段がある。 どんどん登ると、直ぐに行き止まる。 行き止まりかなって思ったら、その奥に又細い路地があって、左に曲がったら又登りの 石段がある。その石段を登ったら普通の暮らしがある。 お茶のポットを持って帰るおっちゃんたち。 そこをひょこっと曲がると、こ […]

北京の春ー07.川底下村で農家の昼飯だ

2時間もあれば着いてしまうやろとたかをくくっていたら、結局3時間ほどもかかってしまった。 観光バスも一杯到着していて結構な賑わいだ。 「川底下村」というのは昔は「爨底下村」と言ったのだそうだ。あまりにも難しい字だから簡略化 したのだろう。辞書を引いても意味がわからないが、字の感じから考えると、竈の底、あるいは 竈にかけた鼎みたいな鍋の底といった意味なのかもしれない。 山間の崖に張り付いた石造りの家 […]