東洋陶磁美術館、特集「安宅英一の眼」に行きました。
最近は、中国とかによく旅行に行って、陶磁器に接する事が多いので、勉強の為に、よく東洋陶磁美術館に行きます。
今回は特に「安宅英一の眼」という事で、この美術館発足そのものが、安宅コレクションからきているので、このコレクションがどういう思いや考えで作られていったのかを紹介するものでした。
高麗モノや李氏朝鮮モノのすばらしい青磁や白磁などの陶磁器を中心に、これらに大きく影響を与えた中国の、青磁、白磁などのコレクションが集められています。
やはり、先日行った中国河南地方の北宋や南宋時代のモノ、汝窯の青磁や白磁、鈞窯の窯変モノが基本になっていて、それが朝鮮にもたらされて変遷をしていった事がよくわかります。
「雨過天晴」のみごとな青ですね。
その結果、絵付けの高価なコバルトが足りないとか、技術が十分でないことがかえって、あの何ともいえない鄙びた簡素さや、歪みからくる味わいがすばらしい芸術品を生み出したのだと思います。
韓国には、古い陶磁器を訪ねる旅を是非してみたいものです。
先日行った、台湾の故旧博物院では、汝窯の青磁「雨過天晴」の逸品に出会えず残念でした。3月の改装記念特別展では出てたそうです。
それでも、以前に行った、景徳鎮や上海博物館、河南博物館など中国では、いっぱいいっぱい名品と出会う機会がありました。
こういう逸品を見た記憶と重ねてみると、アジア全体での陶磁器の変遷というか、ひろがりというものが実に広大ですばらしいものだと改めて思いました。
アジア文化はすばらしいです。