私が、オーディオにこり始めた、真空管の音にこりはじめた、きっかけになったのがこの曲です。
会社に入って暫くした頃、知り合いから、「先輩がスピーカを手放したがっているので買わないか」という話がありました。
結婚するので、大きなスピーカを家に置けないからという事でした。
今となっては定かではないですが、縦1.5m位、横1m以上、奥行き1m以上はあって、重さも数十キロあったと思います。
その中に、パイオニアの25cm同軸スピーカが一基装着されたものでした。
その時に試聴させてもらったのが、ラフマニノフ、「ピアノ協奏曲第2番」でした。
瞬間、なんと美しい曲なんだろうと衝撃を受けました。
弦の流れるような、うねるような美しい響きと、力強いピアノの音に心を打たれたのです。
手作りスピーカボックスだったので、価格という程のこともなく譲ってもらえました。
それから、弦の響きと、ピアノの音にこだわって、真空管アンプを買うことになりました。
その頃買った、ガラードのプレーヤはいまでも使っています。
今では、好みもジャズやロックに広がり、ロックのボーカルに合わせてスピーカを買ったりもするようになりましたが、
このレコードを見つけ、昔の事を懐かしく思い出した次第です。
このアルバムの指揮者、ユージン・オーマンディですが、もう何年前でしょう。演奏会に行った事があります。
かなり、よぼよぼで、「この人の演奏を聞けるのも最後かも知れないな」と思った事を思い出します。
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