最近夢中で読んだ本、石川忠久、村上龍

  • 2007年7月31日
  • 3人
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石川忠久、「漢詩を読む、王維」
王維は、若くして科挙進士に合格するほどの秀才で、詩の天才であった。
その上に、書画を好くし、美貌の誉れも高いということで、全てに恵まれた人であったようです。
この人の自然を読んだ漢詩は、本当に美しく景色が眼に浮かぶようです。
陶淵明を評価したことでも有名です。
彼ほどの挫折や悲哀はあるはずもないのですが、自然を愛する心は相通じるものがあるのでしょう。

藍田山石門精舎
落日山水好 漾舟信帰風
玩奇不覚遠 因以縁源窮
遥愛雲木秀 初疑路不同
安知清流転 偶与前山通
棄舟理軽策 果然愜所適
老僧四五人 逍遥蔭松柏
朝梵林未曙 夜禅山更寂
道心及牧童 世事問樵客
瞑宿長林下 焚香臥瑤席
澗芳襲人衣 山月映石壁
再尋畏迷誤 明発更登歴
笑謝桃源人 花紅復来観

こういうのを水墨画に出来たらいいですね。

村上龍、「ラッフルズ・ホテル」
題名に惹かれて読んでしまいました。
ベトナム戦争、カメラマン、お金持ち。
人生の全ての動作をコントロールされた演技となしうるとおもっている女優。
シンガポール、ラッフルズホテル、部屋中の蘭の花。

rafles070731

毎週火曜は最近夢中で読んだ本の話です。