10月というのに暑い日だ。
上野駅、公園口から降りる。平日なので公園の中の人はそれ程多くない。さすがに公園内は、広々として、木陰も多いので涼しく感じる。
散歩をする人、国立博物館や芸大の展示を見に行く人たちも多い。
博物館、岩崎邸公園、西郷像などなど、見たいものは沢山あるけれど、とにかく上野駅を見ないと始まらない。
しかし、どこからみても、すこしずつ脈絡もらく継ぎ足していったような建物の集合体だ。「上野駅」はどこにも無い。
では、反対かもしれない。あの陸橋を渡って見よう。
駅の構内が見える。あっ、この眺めは、大連駅の構内を眺めた時とよくにている。
上野駅は旅の終わり、田舎から東京にたどり着く駅だった。
大連駅は旅の始まり、見果てぬ夢を乗せて、大陸の奥に出発する駅だった。
どちらも、時が過ぎて、その役割は違ってしまっているけど、
旅に繋がる思いには変わりはない。
陸橋をぐるりと廻って、反対側にでる。昔の上野駅を説明している案内板があった。
これで見るともう少し先だ。
あった。
上野駅。やはり大連駅は上野駅そっくりだった。
街のざわめきや臭いもなんとなく似ているように思える。
「いつか来た街」、そういうところ。
。。