愛用のショルダーに糸ほつれ。
ある日、気がついたら、愛用してるショルダーバックの蓋のとこ。
糸がほつれている。
早い目に直した方がいい。
もう30年以上愛用してるやつだ。
使い込んだ擦れや掠れがええ味になってると思って気に入ってる。
ようみたら、手提げ鞄のほうも、縫い目の上の方がすこしほつれてる。
こっちはもっと長く使ってる。現役で仕事してるときは、毎日、仕事場にこれで
通っていた。
とても愛着がある。
修理にだそう。
どちらも心斎橋の「馬場万鞄店」で買ったやつだ。
老舗の手縫い鞄を作って売る店だ。
昔の有名人が愛用した店らしい。形は決まってるけど作り置きはない。
フルオーダーも可能らしい。
何にしても注文したら、何ヶ月か待つ。
手縫いやからかどうかは知らんけど、丈夫で長持ちする。
修理は今回が初めてだ。30年以上何もなかったことになる。
特に手入れはしてなかったけど、使い込んで擦れたり痛んだりした皮がええ味に
なってるんで、とても気に入ってる。
ある日、段取りができたんで、心斎橋まで行った。
昔ながらのご主人が対応してくれる。
結構、歳とりはった。他人のことは言われへんけど、わしより若いはずやけど、
やっぱりそんだけ時間が経ってる。
もちろん快く修理を引き受けてくれた。1個3000円くらいやったかな?
とてもありがたい。もしブランド品なんかやったら、多分、修理不能とかなんとかいわれる
かもしれん。できても、一桁大きい費用がかかる気がする。
もちろん預けて帰る。
後日貰いに行く。
「ぼちぼち、店閉めよう思てますねん」と言わはる。
「やっぱり、歳ですわ。そろそろしんどなった」って。
後継者がいないみたい。
老舗の手縫いの鞄やバッグって言うても、安くはないけど、めっちゃ高価というほどではない。
ブランドのバッグなんかの方がはるかに高い。
さすがにモノは良い。
流行ってはいるようやけど、行列ができるほどではない。
心斎橋のエエとこで長年店を構えて、こんなんでやっていけるんやろかと思ったりもした。
後継者はいてはらへんのやろか?
しょっちゅう行くわけやないし、親しく話し込んだりするわけでもない。
他人のことはようわからん。
しかし、こんな具合に、自分で縫ったやつやから気軽に修理してもらえるのがありがたい。
やっぱり、ここで買ってよかったと思える時だ。
しかも修理代金はとてもリーズナブルだ。
こういう店がなくなっていくのはとても残念だ。
でも、今の時代に、ビジネスモデルとしては難しいんやろね。
なんだか寂しいですなあ。
可能であれば店舗なしでネット経由で営業を続けてくれたらええのにと願う。
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馬場万鞄店の地図。
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