さて、日が暮れてきた。
なんもせんでも日が暮れる。
廊下の右側の端は西側になる。つまり建物は東西に長くなってる。
夕陽が綺麗だ。
普通の街の普通の夕焼け。
なんも考えずにボーッと見とく。点滴セットを片手で持った人たちが時々廊下を散歩してはる。
病院の風景ですなあ。
晩飯の時間。
18時になったら晩飯の時間だ。
結構楽しみ。他にないもんで。
実は、朝、入院したときに、食事メニューの選択表を渡された。
明日からのメニューを選ぶのだ。有料オプションがあるのが面白い。
イタリアンみたいなのもあった。えっ、こんなん食べてええの? って不思議に思う。
明日手術したら、とうぶんお粥ちゃうの?
まさか、すぐ後から、こんな食事にありつけるんか?
にわかに期待が高まる。
でもちゃうやろなあ。きっと。これは一般的な話であって、術後の食事は別立てなんやろなあ。
とも思う。きっと。
今晩の飯もかなり美味い。
量が多いのが大変やけど、暇やから全部食べる。
いつものように、ニュースだけテレビを見る。あとは興味ない。
本でも読むか。
夜は長いやろなあ。
もちろん晩飯の後は何も食べられへん。
酒なんかとんでもない。
毎晩、晩酌をしてた身にはとてもつらい。こんなで寝れるやろか。
本でも読むか。
念の為に分厚い本を数冊持ってきた。とても重い。
これもあっという間に読んでしまいそう。
夜が長そうである。
隣の人は、まだお粥みたい。
どうも、胃ガンで内視鏡手術を何度かしてるみたい。でも明日退院。
でも、粥ばっかりで食った気がしいへんと文句ばっかり言うてはる。
それでも消灯時間(22時)になったら、ゴーゴーいびきが聞こえる。
あれで、わしがちょっと咳をしたくらいでうるさいなんてよういうわ。
消灯時間がすぎても真っ暗にはならへん。
わしは繊細やから、普段は真っ暗やないと寝られへん。
病院で寝られへんのは覚悟の上。でも、ねられへん。
なんだかトイレばっかり行ってる。
ちびちびと寝ながら朝を迎える。
いよいよ手術の日だ。
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