映画、「胡同の理髪師」を見ました。
北京の胡同に住んで、90歳を過ぎてもなお元気で理髪師をしている人の話でした。
そういえば、つい先日、近所の行きつけの床屋がつぶれました。
ずーとそこだったので結構打撃です。
そういう目で見ていると、美容院は街の至る所にあって男の人も沢山入っていますが、所謂、床屋、散髪屋といわれるところがだんだん少なくなっていっているようです。
残念ですね。
髪をさわるのに違いはないのでしょうが、剃刀で顔を剃ってもらって
終わったら熱いタオルで拭いたときの幸せ間は格別で、床屋ならではの
ものだと思います。
ちょうどこの映画も、その場面から始まります。
客のおじいさんが、「ああ気持ちいい!」という台詞から始まるのです。
北京に残る胡同の佇まいは私も大好きで、北京に行ったらその雰囲気に
浸りに行きます。
元々は中庭を取り巻く四つの建物からなる四合院からできた街並みですが、
殆どの四合院は一軒の家ではなく建物毎に家族がちがったり同じ建物でも
何家族化が同居したりと雑居状態になっているところが殆どです。
そういう生活が日本の長屋生活と同じように庶民的で居心地良いのです。
しかし、都市再開発で古くなったところはドンドン取り壊されています。
北京でも何時の日かこういうところが無くなってしまうでしょう。
この理髪師のおじいさん。かっこいいですね。
背筋をたてて、ブルーのダウンジャケットを粋に着こなしています。
部屋の中にはおきまりの金魚鉢、観葉植物のプランターがあります。
しかし、ちょっとだけ気になる事は。
一回五元しかとらないって粋に言い切ってますよね。
カレンダーに埋まっているのは月10数人ですよね。
20人としても月100元。
いくら年寄りでも、これでは、かっこよくは暮らせないんじゃないでしょうか。
あのあたり紫禁城の北のあたり后海のあたりでしょうか。
景色も美しいし、胡同も美しい。
しかし、出来すぎ感が少ししました。
綺麗な北京語なので中国語の勉強になりました。
毎週木曜は、映画、音楽、書画に関する話です。