最近夢中で読んだ本、川上弘美、樋口英夫

  • 2008年4月29日
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川上弘美、「センセイの鞄」
すばらしい恋愛小説です。
私の絶賛です。
センセイと私の程良い距離の付き合いから始まります。
この距離が絶妙です。
こんな関係いいですね。
センセイのこだわり、矜持、心の翳。
そういうものがうまく書けています。
私のこころのゆらぎも。
そうしていつかそれではすまなくなって・・・
・・そしてついに・・・・
「杯からちょっと離して、少し高い位置から見事に注ぐ」か
練習してみよう。

この物語、好い酒飲みの話でもあります。

「好い酒を飲む(銘柄ではないですよ)」というのはなかなか得難い
ことですな。

樋口英夫、「旅の雑学ノート『アンコールワット』」
 この本は椎名誠の「メコン黄金水道を行く」に紹介されていたので買いました。
もう絶版になっていて、古書でプレミア価格でした。
アンコールワットの記憶が蘇ります。
こんなに凄い仕掛けのあったところだとは、改めて感動です。
春分の日か秋分の日に太陽が神殿の中央に上るところを見に行きたくなります。
あの壁面の彫刻をあらためて詳細に見て、今の外の日常の暮らしが
まだまざまざと刻まれていることも確かめてみたい。

古代の栄枯盛衰の物語も辿ってみたい。

そういう気持ちに掻き立てられました。

hon080429

毎週火曜は最近夢中で読んだ本の話です。