最近読んだ本、「チョウセンアサガオの咲く夏」。 

  • 2022年11月2日
  • 10人

柚月裕子、「チョウセンアサガオの咲く夏」。

柚月裕子って、超ベストセラー作家みたい。本屋さんや図書館でその作品を目にする事がとても多い。
そして、ついつい読んでしまってる。
しかも、それがまたとても面白い。興味深い内容の本が多い。
これもそのつもりで、読み始めた。

・チョウセンアサガオの咲く夏。
三津子はずっと母の介護をしながら暮らしてる。
ほとんど自分を犠牲にしてると言われるが、「母は手がかかる私をずっと大事に育ててくれた」
ということでひたむきさがなくなることはない。
ある日、その母が病気になって・・・・・
ほんとにそれでおしまい? 何かおかしい?

代理ミュンヒハウゼン症候群という病があるらしい。
自分に周囲の同情や関心を集めるために我が子や身内を傷つける。
もしかして・・・・
とても良い出だし、先が楽しみだ。
しかし、もうちょっと奥があってもええんでは?

・泣き虫の鈴
八助は口減らしのために故郷を出て、奉公人に。
出る時、母がくれた鈴、つらいときはこれを鳴らしておっかあを思い出せ・・
辛い日々だ。いじめられない日はない。
ちりん、ちりん・・・・裏山で泣いている。
ある日、その村に瞽女がきた。
瞽女たちに歌を歌ってもらうというのが、貧しい村の小さな喜びだ。
だれもがテンションアップ、機嫌がいい。
幸せな気持ち。
そして、その夜・・・
八助は思わず・・・
そして、チリンチリン、こんどは誰のもとで・・

ここらあたりまではよかった。
でも、こんな素材があればもっと深い話ができそうやのに、なんだか消化不良。

 

・サクラ・サクラ
パラオ共和国で何があったか?
米軍が攻めてきた。最後の決戦・・

・お薬増やしておきますね
どっちが患者か、先生か?
カルテには妄想性パーソナリティ障害? 空想虚言癖?

だんだん面白ろなくなる。
無理やり、短編の空白を埋めてるんちゃうか的な感じまでしてきた。

・初孫
友人にあるDNA鑑定を依頼。
驚きの結果?
あるいは想定通り?
さて、何があったのか?

どんどんひどくなる。
一応最後まで読んだけど・・・・

こんなんやったら読まんかったらよかった。
それぞれの小品が、せっかく良い素材がいっぱい埋まってて、いろんな兆しを感じる内容のものが多いのに、なんとなく、安易に仕上げられてるように思えてならない。
素人のわしにはようわからんけど。
また、いいのができたら読ませていただきたい。