中国に良く言って、酒を飲んでよっぱらって、「白酒はええわ」といい加減な事を
叫んでいるが、実は白酒については殆ど何もしらないというのがよくわかった。
「高粱などを蒸留した酒で、度数がとても強くて、ちょっと癖があるが、なれると
病みつきになる」という程度だ。
あとは土地土地によってそれぞれ微妙な特色があるぐらいだろうと思っていた。
しかし、実際はとても奥が深そうだ。
花井四郎と言う人の、「黄土に生まれた酒」という本に実に詳しく解説されている。
味と香りで分けると、大きくは次の4つに分類されるようだ。
清香型 上品な香りが主体、味は雑味がなくまろやか
今のところ一番気に入っている北京の、「二鍋頭」はこれに当たるらしい。
瓶にそう書いてある。確かにこういう感じであるが、度数56度というパンチも
又すごい。
醤香型 上品で細やかだが強い醤香、豊潤でふっくらした味
中国の国家酒と位置付けられている「茅台酒」がこれに当たるという。
確かに宴会などで飲んだ事があって、美味しいという記憶はあるが
その後記憶をなくすような飲み方ばかりなので、じっくり味わった事がない。
やはり一度貴州に行かないといけない。
濃香型 濃厚な老窖香、しなやかでさわやかな甘み
これは天府の国といわれる四川省の酒が代表だそうだ。
「五粮液」は何度か飲んだ事があるが、茅台酒と同じで記憶がない。
「老窖特曲」というのも美味しそうだ。
水と、気候と醸造法で昔から四川に良い酒ができるのだそうだ。
今度、四川に行くから是非共、手に入れたいと思っている。
米香型 密香がさっぱりしている、穏やかな甘い味
おいしかった東北の酒、「道光二五」などはこれにあたるのかな?
よくわからない。
この本の中に酒の名地、四川省瀘州を謳った詩があった。
張問陶
城下の人家 水上の城
酒楼紅き処 一江明らかなり
杯を啣んで却って愛す瀘州の好きを
十指の寒香 客に給するの橙
四川の酒が楽しみだ。