映画、「パイレーツ・ロック」

実に楽しい映画だった。久しぶりに感動した。
60年代、ブリティッシュロックが最盛期の頃の話だ。
イギリスBBC放送では、ロックが1日数十分に制限されていたのに対抗して、
公海上に船を浮かべ、そこから海賊放送をする人たちがいた。
24時間のディスクジョッキー番組だ。
何人もが入れ替わり立ち替わり一日中お喋りパフォーマンスをやるのだ。
実にかっこいい。
それをけしからんと取り締まろうとするお上との戦いの物語だ。
昔のロックが次から次への山のように出てくる。
しかも、なみだあり笑いあり、愛あり、怒りあり、お色気もありの痛快
大活劇でもある。それぞれのシーンで実にぴったりの歌が流れるのだ。
おもわず一緒に歌いたくなる。
そんな楽しい番組を家で寝ながら、街で酒を飲みながら、仕事しながら、恋人と
語らいながら、いろんなところでプラスチックラジオから音楽が流れてくる。
懐かしい形だ。あんなので音楽を聴くって実はかっこいいなあ。
プラスチックラジオといえば、
「わしは日本で初めてプラスチックラジオを設計したんや」という人の部下で
仕事をしたことがある。
いつまでも少年の夢をすてないでまっしぐらに進もうとする人だった。
現実の場でそんな事がつづけられるはずもなく、いろんな軋轢を引き起こして
しまった。今となっては懐かしい思い出だ。
ロック万歳。
ロック野郎達の運命は如何に。
こんなにロックに浸れるのはいいなあ。

eiga091119

毎週木曜は映画、音楽、書画に関する話です。