文徴明の画集

  • 2011年1月13日
  • 2人
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文徴明というのは、明時代の蘇州の文人画家で、その書、画ともに
今でも高く評価され誰でも知っている有名な人だ。日本で言えば
蕪村や呉春、池大雅みたいな人に当たるのかもしれない。
その先達は、沈周という人だと言う。こういう人達の画は、緻密、静謐で
画の中に静けさと気品が漂っている。
ただし、日本で探しても、図書館や古本屋ならともかく、書店ではまず
見当たらない。古本屋で見つけても非常に高価だと思う。
それなら中国で買うしかないと思い、次回行く時には絶対買いに行くと
心に決めていた。
ちょうどいい。上海に行った時に南京西路の近くに芸術書の専門店がある。
そこに行って、探してみたが見当たらない。
店員のところに行って、「「沈周」と「文徴明」はありませんか?」と
聞いた。「??」
発音が悪いのだろう通じない。しょうがない、メモを見せた。
「わかった」文徴明は知ってたようだ。沈周は知らない?
パソコンで検索して、文徴明はあると言う。
「どこ?」と聞くと、「あっち」と指さすが、不安そうな顔をしていると
カウンターからでてきて、店内にいる老店員に、「文徴明欲しいんやって」
と言ってくれた。いかにも古画方面に詳しい人のような雰囲気を漂わせて
いる。文徴明と聞いただけで真っ直ぐある書棚に連れていって、
「これや」と指さした。「えらく大きいなあ」
確かに文徴明だ。しかし、大きすぎる。スーツケースが重くなる。
「もうちょっと小さいのないの?」
「これ一つしかないです」
「しゃあないなあ、これ下さい」
これしかないのなら、重くても我慢して持って帰ろう。
それにしても今となっては沈周はもうあまり知られていないのかもしれない。
どちらも今や古典になってしまって、時流とは少し違うから見たいと
思う人が少なくなっているのだろう。
家でゆっくり見よう。
そして時には、真似して真似にはならないが、画に描いてみよう。

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毎週木曜は映画、音楽、書画に関する話です。

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