恩田陸、「灰の劇場」。
この人の「蜜蜂と遠雷」は面白かったなあ。音楽を文章で表現する素晴らしさに
驚いた。
この本も楽しみだ。
いきなり変わった宣言から始まる。
これは事実に基づく物語。
ある日の新聞記事。
「飛び降りる2女性の身元わかる
今年4月29日に西多摩郡奥多摩町の北氷川橋(高さ26メートル)
から日原川に飛び降りて死亡した二人の女性の身元は、24日までの
青梅署の調べで、大田区のマンションに同居していたaさん(45)と
Bさん(44)と分かった。二人は都内の私大時代の同級生だった。・・・」
「なぜ」から物語がはじまる。
TとMの物語。
二人はなぜ一緒に住むようになったのか?
離婚した女。なぜ?
結婚しない女。なぜ?
結婚式で羽が降る。壇上が羽で埋まる。果もなく羽が降る。なぜ?
自立する女の暮らし。そしてなぜ?
なぜを探っていく。
なにかがわかる? なにがわかる?
心の中は計り知れない?
死は何かを救う? 日常の延長?
難しい。
面白いけど、難しい。
深いようでようわからん。
大倉崇裕、「冬華」。
とても軽い。
とても面白い。
とてもわかり易い。
何もないかもしれんけど、山の表現が興味深くてつい読んでしまう。
便利屋倉持の相棒で、元自衛官特殊部隊員の深江が消えた。
かって危険な仕事で命を救ってくれた男だ。
倉持は、厳冬の穂高岳へ向かう。だがそこには深江を狙う凄腕の渡り猟師が
潜んでいた。
厳冬期の穂高岳、涸沢岳を舞台に追う者と追われる者。
狙撃の腕はどちらが確かなのか?
山に生きる知恵か格闘能力か?
最後に生き残るのはだれか?
しょうもないけど面白い。
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ありがとうございました。