イアン・マキューアン、「愛の続き」
長閑なイギリスの田園風景が広がる。
一組の夫婦が車でピクニックにやってくる。楽しい一時が始まる。
と、まさにその時、恐ろしい出来事がいきなりやってきた。
熱気球が風に飛ばされようとしている。
子供が乗っている。
助けなくては。一人が必死に止めようとしている。みんな手助けしよう。
しかし、どうしようもなかった。
そこから次々と複雑な展開に。
男に愛を打ち明けられる。「思い込み」の偏執にとらわれた男。
事件の謎を解きほぐさねばならない。男の偏執と戦わねばならない。
闘っているつもりで崩壊していく精神と家庭。
やっぱり、この作家すごい。
スピーディな展開と意外性。緻密な構成。
一気に最後まで読んでしまった。
イギリスの田園と街の風景が目に浮かぶ、絵になる物語だ。
中島たい子、「漢方小説」
漢方医へのほのかな愛を軸に、体と漢方治療の話を軽妙に書いている。
なるほど、なるほど。
私も漢方の事を勉強してみようかな。
外界と自分のバランス。
心と肉体のバランス。
こういう事を良く考えて、「気がたまる」生き方をしなければと思う次第であった。
元気をもらえる本である。
やっぱり漢方はアジアの智恵だなあ。
毎週火曜は、最近夢中で読んだ本の話です。