最近読んだ本、「ミシンの見る夢」、「ヘーゼルの密書」

  • 2021年7月27日
  • 6人

ビアンカ・ヒッツォルノ、「ミシンの見る夢」

19世紀末、階級社会のイタリア。
事情があって祖母の育てられる私。
文字も読めないながらも自立心旺盛な祖母は裁縫で身を立てながら私を育てた。
私も裁縫で身を立てることができるようになってきた。
一番のお得意さんは大金持ち大金持ちアルトネージ氏の一人娘、エステルの仕事だ。
彼女はリッツァルド侯爵に恋をした。父の反対をおしきって結婚する。
花嫁衣装や道具で衣類は祖母の仕事だ。私も一生懸命手伝う。
幸せな結婚、妊娠、赤ん坊の服の準備も着々と進む。
ところが突然の悲劇。
母をとるか子どもをとるか、究極の選択か?
医者と産婆、どちらが頼りになる?
ある時のわたしのお客は、金持ちだがケチな夫を持つ母と娘の一家。
母と娘はおでかけにはいつもパリの最新ファッションに身を包む?
本当に?
ではなぜ私がお針子助っ人に雇われたのか?
その秘密は?
そしていよいよ大ピンチが、母と娘は王妃のパーティに招かれた。
極上のドレスが要る?
さて、どうしよう?
さて、どうなる?
そして、大破綻が??
とうとう私は小さなミシンを手に入れた。
アメリカ人のミスが私にとてもよくしてくれる。
自由奔放な女性だ。しかし謎が多い。
彼女の恋人はだらしがない。
彼女もここの暮らしは窮屈だ。
そしてある日・・・・
悲劇が・・・
私にも恋するときがやってきたのか?
初めての旅、孤児になったアッスンティーナを引き取る。
グイドからの求愛。
果たして幸せになれるのか。
小さな手回しミシンがいつも助けてくれた。
頑張れ。
それでも悲劇が、試練が次々と。
頑張れ。
とても面白い。
ジンと来る。
ぐっとくる。
熱い気持ちになれる。
とても良い。

上田早夕里、「ヘーゼルの密書」

わかりやすくて読みやすい。
けっこうチャラい。
激化する日中の対立関係。
新たな大戦へと着実に向かう中、それでも戦争を回避すべく、日中和平工作に
すべてをかけた人々がいた・・・・。
1939年上海。
倉地スミは日本租界で語学教師をしていた。
そしてあるとき、通訳として秘密の任務に雇われた。
桐工作とは何か?
「榛」とは何か?
国民党政府との和平は皆の願うところ?
果たしてそうなのか?
倉地毅はスミの夫、しかし、それは、世をしのぶ仮初の夫婦だった。
彼は本当は的なのか味方なのか?
暗躍する工作員達。
敵なのか味方なのかわからない。
ある日、国民党の要人との会議がもようされ、その通訳に選ばれる。
果たして、そこで起こったことは?
誰が平和を願っているのか?
国を愛しているのはだれか?
激動の上海を舞台に次々と事件が起こる。

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