最近読んだ本、「デルタの羊」、「シャルロッテ」。

  • 2021年5月1日

塩田武士。「デルタの羊」。

最近、「鬼滅の刃」が空前の大ヒットをしてる。漫画も映画もすごい人気だ。
今まで、あんまり関心を持ってなかったけど、漫画やアニメの世界って凄いんやなあって
思った。
こんだけの人の心を一瞬でつかんでしまう。
もちろん、原作がすばらしいんやろけど、アニメの技術も素晴らしいんやろって、
この本を読みつつ思った。
コンピュータの映像技術はすごい。
わしが現役時代に仕事で関係してたCADやなんかの世界からあっと言う間に別次元の
世界になってしまってるようだ。
コンピュータの機器の能力ももちろんやし、ソフトの世界も凄い。
線の一本一本、微妙な色の付け方、映像表現、動画の力、なんでもかんでも
驚異のデジタル技術が埋まってる。
機械の処理能力より人間の表現能力の時代だ。
そんな世界で日本が先進国でいられたらとてもいいのに。
そうとばかりは言うてられへんのやろね。
アメリカ資本、中国資本。
アニメーターは使い捨ての労働力か?
さて、渡瀬智哉は念願のSF小説『アルカディアの翼』をアニメ化する決意を固めた。
とうとうこの日が来た。夢が叶うか!
と言っても問題は山のようにある。
資金は?
原作者の了解は?
スタッフは?
肝心のメインのアニメーターは?
そして、方法は?
しかし、一旦頓挫してしまった。
もうあきらめるか?
逆転のシナリオはあるのか?
夢と冒険の世界が開いていく。
とても面白い。
アニメ制作の世界ってこんなとこだったのか?
とても興味深い。
ちなみに、こないだ、京都で地下鉄に乗ってたら、わしが立ってる前に座ってた
若者が、タブレットを取り出して、何をするんかと見てたら、
しきりに漫画を描いていた。
こういう時代なんやね。
若者よ頑張れ。
時には老人に席を譲ってくれ。

ダヴィド・フェンキノス、「シャルロッテ」。

画家、「シャルロッテ・サロモン」の物語。
アウシュヴィッツに送られ、26歳の若さで命を落とした天才画家の物語。
帯にはこんな風に。
・・・・・・
知られざる生涯。
人生はどこにある?
舞台はどこにある?
これは私の全人生よ スーツケースに入れた3束の作品
彼女の手にもう迷いはない。
小説のように自分の記憶を描こうとしている。
それは読むと同時に目で見る物語だ。
描くこと、書くこと・・
それは一つの世界なのだ。
・・・・・・・
狂気の系譜?
自死の誘惑をおそれつつ、絵にのめり込む。
誰にもわかる天賦の才能。認められても世に出ることはない。
ナチスに関われば死が待っていると始めから誰がしっていただろう。
それでもギリギリで両親が逃してくれた。
それでも、逃げ切れない。
とても悲しい人生だ。
本の表紙は自画像。
彼女の作品をググって見ると、とても印象的な作品だ。
本はともかく、絵をじっくりと見てみたい。

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