富岡鉄斎の画集

  • 2010年12月2日
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ある日古本屋を覗きに行ったら、富岡鉄斎の画集があった。
もちろん迷わず購入した。
「ええなあ」しばらくは毎日毎日眺め暮らす日々だ。
なんという力強さだ。勿論基本をきちんと勉強しているからこういう大胆さを
思うままに発揮できるのだと思う。
そして、何と言う色彩の見事さだろう。
濃と淡、粗と密、大と小、遠と近、あらゆるものが水と墨で縦横に描き表され
ながら、そこに配された色は邪魔せず喧嘩せず、当にそこにあるべき色として
見事に存在している。
「すごいなあ」とただただ思うばかりだ。
しかも鉄斎は、「私の画を見るならまず賛を読め」と言っている。
画が語る物語りを読み解くのは、その賛を読むことから始まるのだ。
万巻の書を読み、万里の道を行くという鉄斎はありとあらゆる古典に通じている
かのようだ。詩経の世界があると思えば、荘子の世界、史記を始めとする
歴史書、隠者の本、学者の本、仙人の本、ありとあらゆるものだ。
最後にして最大、最強の文人画家といえるだろう。
私も画に色をつけて見たくなった。
鉄斎のようにとはいかないが、色をもって表現することも必要な場合がある。
どうやってやるかはこれからの大きな問題だ。
がんばって練習しよう。
下記の画を描いてみた。色をつけるならどうしよう。

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毎週木曜は映画、音楽、書画に関する話です。