最近夢中で読んだ本の話、ルイス・デ・カモンイス、井上靖

  • 2010年11月30日
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ルイス・デ・カモンイス、「ウズ・ルジアダス」
ポルトガルにロカ岬というところがある。らしい。行ったことがないが。
旅の本を見ていると出て来る有名なところだ。ユーラシア大陸の西の端だ。
『ここに陸尽き、海始まる』という有名な詩があるそうだ。
「どんな詩やねん?」と気になって読んで見る事にした。
ポルトガルの国民的詩人、ルイス・デ・カモンイスという人の詩だそうだ。
壮大な叙事詩だ。
オデッセイのような構成で、バスコ・ダ・ガマの世界をめぐる大冒険を讃えて
いるような内容だ。
くだんの文言はなかなか出てこない。
やっと出た。第3の詩、第20章だ。
・・・・・・・
わが王国ルシタニアはこのヒスパニアにある、全ヨーロッパのいわば頭の
位置を占めて。
『そしてここで陸は終わり、海が始まっているのだ。』
それにまたポイボスが大洋で憩う地でもある。
この王国は正しい天の願いに応え、かってよこしまなイスラム教徒と戦って
武勲をあげ、これをこの地から逐い払い暑いアフリカでもなお警戒心を解く
のを許していない。
・・・・・・・・
海の民ルーススの海によせる熱い想いをつづったものだ。
最近見た映画、「コロンブス 永遠の海」を想いだした。この地の人達の
心は、「海へ」にあるのだ。

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井上靖、「石濤」
ある日、不思議な老人が現れて一幅の画をあずけていった。
すぐとりに来ると言って、いつまでたっても来ない。
夢だったのか本当だったのか。
どうもこの画が気になる。素晴らしい画だ。不思議な静寂、心が落ち着き
魂が吸い込まれるようだ・・・・
そしてある日不思議な老人が現れて持って帰った。
果たして本物だったのか?夢の中のできごとだったのか?
石濤の画を巡る不思議な話。表紙の画がすばらしい。
これが、本にある「湖畔秋景色図」なのだろうか。
こんな画が描けるようになりたいものだ。

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毎週火曜は最近夢中で読んだ本の話です。