東福寺へ先がけ紅葉狩り-通天橋

先を急ごうといっても時間制限があるわけではないし、何か予定があるわけでも
ない。
門を入るといきなり通天橋の入場券売り場だ。
ということは横から入ったという事になる。どこから入っても行くところは同じ
なので並んでチケットを買う。それなりの人がいるのだ。もう閑散期とは言えない。
「もう紅葉してるやんか」
列の後ろについて橋を渡る。
「きれいやね」
予想に反して既に紅葉が始まっている。満開とはいかないが、それなりに美しく
て風情がある。
見るのは簡単だが写真をとるのは難しい。良い場所にきたら、誰かの肩越しに
撮るか順番を待つのだ。といっても多分一番いい場所は空中だろう。
そうなると、部分部分をおぼえておいて画に描くしかない。
勿論、鉄斎の画もそういう視点で描かれている。
通天橋を挟んで、橋は3本ある。
下は臥雲橋、上は偃月橋だ。この間を小川が縫って流れている。これに沿って
山の斜面一面に紅葉があるのが本来の姿のようだ。
渡りきると東福僧堂、開山堂を見学するというしかけになっている。
それでどこからでも外に出られるが、「出たら入れませんよ」とチケット売り場
で念を押されている。
下に回って臥雲橋をわたりながらもう一度紅葉を見上げて、本堂に戻った。
画には杜牧の詩を一首添えておこう
山行
遠上寒山石径斜
白雲生処有人家
停車坐愛楓林晩
霜葉紅於二月花

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