孔乙己の紹興酒

  • 2008年12月12日
  • 上海

今回、上海に2週続けて行った。
1回目に、「今日の夕食は、紹興の咸亭の支店が上海にあるので行きましょうか」と
友人を誘い、歩いて行った。20分も歩いて着いたと思ったら、「店が無い」
結局、閉店していたのだ。
「魯迅の小説、『孔乙己』にでてくる咸亭は、その当時を偲ばせる料理も出すし、
紹興酒も甕から汲んで入れてくれるからとても美味しいんですよ」と言って誘ったのに
残念だった。
それで、次の週、その心残りがあったので、別の友人が咸亭の紹興酒を買いに行くと
いうのを聞いて、「私のも買ってきて」と頼んでしまった。
あの店は閉店してしまっていたので、別の店に行ったのだ。
咸亭では、甕から汲んで飲ませる紹興酒をプラスチックの入れ物に入れて持ち帰れる
ように売ってくれる。
それは、かなり重いので、持って帰るのは大変だが、日本ではとても評判がいいので
時々無理して買って帰るのだ。
それで、買った酒には2種類の干物がおまけでついていた。
酒を買ったからくれたそうだ。
魚の干物と茴香豆の豆腐の干物だ。
魯迅の小説の中では、仕事が終わったらおっさん達は咸亭に立ち寄って、4文出して
熱燗の酒を買い、1文出して、筍の煮物や茴香豆を買って酒を飲む光景が出てくるが
それに因んでこういうものを置いているのだろう。
この酒とこのつまみで魯迅を偲んで酔っ払ってみよう。

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毎週金曜は酒や茶に関する話です。