杭州のタクシー事情

杭州は西湖を中心にした観光地だし、人口700万人の巨大な都市なので、
普段は問題なくタクシーがつかまる。駅の正規のタクシー乗り場でも順番
待ちの行列はそれほど多い無い。
しかし、雨が降ると事情が一変する。
今回は、水墨画の老師に連れられて、西湖の西側、茅家埠という風情のある
風景区に行ったのだが、夕方になり、雨も降ってきた。
帰りの道路にでると人が一杯集まっている。
タクシーは全く来ない。仕方ないのでバス停に行った。
西湖を周回するバスなので、右回りでも左回りでも先に来るほうに乗ればいいと思える。
しかし、来ない。
バス停の人は増えるばかりだが殆どバスが来ないのだ。
どうやら雨で渋滞してどこかで動けなくなっているのだ。
そうこうしていると、普通の車、特に軽のバンみないなのが時々声を掛けてくる。
困っているから載せてやろうというのかなと思っていたら、そうではなくて金をとるのだ。
「いくら?」と聞いたら、「4人で40元」という。
タクシーで10元しないところに行くのに幾らなんでも法外だと思ったが、
列車の時間も迫ってくるし、しようがない。
「これでもいいから行こうよ」という事で乗った。
老師は一生懸命交渉している。「地元の人間なのに、これはないだろう」という事だろう。
乗ってみたら、隣に既に人が乗っている。乗れるだけ乗せて稼ごうという事だ。
暫く走ると、その人も40元払って降りていった。
老師は結局30元まで負けさせた。
その後、荷物をまとめて、列車の駅まで行くのだが、雨がひどくなるばかりだ。
やっぱり白タクに頼らざるを得ない、「駅まで幾ら?」、「30元」
「しょうがないなあ」という事で乗った。
この車も、ちゃっかり途中でもう一組客を拾って駅まで行った。
上海も雨だとタクシーがなくて困るが、白タクは出没しないと思う。
杭州はその分助かるとも言えるが、困ったものでもある。

seiko081213