旧友たちと倉吉、三朝、岡山を回って広島へ−12、呉市安浦町、真福寺で秋山巌の絵を見る。

呉市安浦町、真福寺で秋山巌の絵を見る。

安浦の友人の家で一夜明けた。去年の水害で床下浸水した友人の家の周りも畑も大変やった
らしいけどそろそろ旧に復しつつある。
爪痕深い町を回って、隣の川尻町に向かう。熊野筆で有名なところだ。途中で日本一短い
県道というところを通った。表通りから安登という駅に入るわずか10mほどの道だ。
しかし、今では長野県上田市にある県道の方が短いということがわかったらしい。
しかし、そんなことはどうでもよくて、そのまま通り過ぎる。
このあたりは海のそばに市街区があって、すぐそばまで山の傾斜地が迫ってきている。
移動するには面倒やけど登っていけば景色が良い。

その少し上のほうにある真福寺さんというところを訪ねるのだ。
何をしに行くかと言えば絵を見に行くのだ。
もう何年か前になるけど、この寺にすごい絵があるということで見せて頂きに行ったことがある。
「秋山巌」という画家の絵で、この方は棟方志功の弟子ということでよく似た傾向のダイナミックで
濃厚かつ洒脱な絵と言う印象を受けるんやけど、この寺に定期的にやってきては何ヶ月かこもって
仕上げた作品があると言うのだ。本作品は公開期間でないと見られないけど下絵というか、
試し描きというか、それでも十分な迫力のある絵を見させていただく機会があった。
それが忘れられずに、こんかい友人の家まで来た機会にもう一度見せていただけるよう
お願いしたのだ。
駐車場から回り込んで階段を登ると頭の上にお寺がある。

とても立派なお寺だ。

丁度本堂のなかでは読経の最中だ。邪魔をしてはいかん。
で、そっとお宅の方の玄関に回る。

この中に3部屋ほどの襖全部に襖絵が描かれている。その他にも屏風や扁額など
いっぱいある。どれもが素晴らしい。殆どが、山頭火の句をテーマにしたものだ。
その句の味わいがとても良く出ている。哀しみとやるせなさと希望とユーモア、
そんなやつがないまぜになった飄逸なフクロウや旅の坊さんが登場する。
襖と襖のあいだをゆらゆらと絵の心が漂っている。
そして力強い。迷いのない一息の筆使いがグイグイ迫ってくる。
ええなあ、素晴らしいなあ。
こんなん描けたらええなあって思う。
写真で紹介できたらええんやけど、写真はお断りして撮らしていただいたけど、ブログなどに
掲載する許可は得てないんで残念ながら、興味有る方は是非行かれるか、秋山巌氏関連の
HPをご覧いただけたら幸いです。
てなことでたっぷり心に沁みるまで見せていただいた。
納得して表にでる。

呉の海が綺麗である。

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ありがとうございました。